【パーク24(4666)は買い?】個人情報660万件漏洩・株価1,700円台|10月株主優待を前に再検証

パーク24(4666)の株価が1,700円台まで下がってきました。
私が前回この記事を作成したときは株価が1,900円台で、「1,600~1,700円台まで下がればかなり魅力が増す」と判断していました。
その水準まで実際に下がってきたわけですが、今回は素直に「買い場が来た」とは考えにくい状況です。
理由は、タイムズカーのWebシステムへの不正アクセスにより、約660万件の個人情報が漏えいした問題です。
一方で、パーク24は10月が株主優待の権利月でもあります。
株価は以前より大きく下がり、株主優待も復活。これだけを見ると、長期保有を考えていた人にとっては気になる水準です。
では、今回の個人情報漏洩は一時的な悪材料と考えてよいのでしょうか。
それとも、業績やブランドへの影響まで警戒して、まだ様子を見るべきなのでしょうか。
今回は、個人情報漏洩の内容、最新の業績・財務、復活した株主優待、現在の株価水準まで改めて確認し、今のパーク24を買ってよいのかを再検証します。
① 約660万件の個人情報漏洩|何が起きたのか
今回パーク24で大きな問題となっているのが、カーシェアサービス「タイムズカー」のWebシステムへの不正アクセスです。
2026年9月25日9時7分、タイムズカーのシステムで外部からの不正アクセスを検知しました。
その後、外部の専門機関を交えて調査した結果、第三者による不正アクセスが確認され、一部の会員情報が実際に取得されていたことが判明しています。
漏洩したアカウントは約660万件
パーク24が9月28日に発表した第2報によると、漏洩したアカウント数は約660万件です。
対象となるのは現在のタイムズカー会員だけではありません。
退会済みの利用者や、入会を申し込んだものの何らかの理由で入会が完了しなかった人、タイムズビジネスサービスの会員なども含まれています。
漏洩が確認された情報は、対象者によって異なりますが次の内容です。
| 漏洩した可能性のある情報 |
|---|
| 氏名 |
| 住所 |
| 生年月日 |
| 電話番号 |
| メールアドレス |
| 運転免許情報 |
| 本人確認書類情報 |
| パスワード |
| 連携サービスID |
| 法人会員の所属部署名 |
660万件という件数だけでもかなり大きいですが、今回特に気になるのが本人確認書類です。
約160万件では運転免許証画像なども漏洩
翌9月29日の第3報では、さらに詳しい内容が公表されました。
約660万件のうち、約160万件で本人確認書類の漏洩が確認されたとのことです。
対象となる書類には、
- 運転免許証画像
- 公共料金の請求書などの現住所確認書類
- 学生証画像
- 家族確認書類
などが含まれています。
単にメールアドレスや電話番号だけではなく、本人確認に使う書類まで対象になっている点は、今回の問題を見るうえで重要です。
クレジットカード情報の漏洩は確認されていない
一方で、現時点ですべての重要情報が流出したわけではありません。
会社の調査では、クレジットカード情報の漏洩は確認されていません。
またパスワードについても、元の文字列を復元できない形式で保存されており、漏洩した情報からそのままパスワードを読み取ることはできないとしています。
10月6日時点では、
- 漏洩情報が不特定多数へ公開された事実
- 今回の漏洩を原因とする個人情報の不正利用
- 新たな不正アクセス
についても確認されていません。
タイムズカーのサービスは通常どおり継続
不正アクセスが確認された経路については、9月26日7時25分までに遮断されています。
その後も監視を続けていますが、新たな不正アクセスは確認されていません。
タイムズカーをはじめとするサービスについても、今回の問題による直接的な影響は確認されておらず、通常どおり提供されています。
パーク24は外部専門機関によるフォレンジック調査を続けるとともに、個人情報保護委員会や警察への報告を実施しています。
本人確認書類の漏洩が確認された利用者には個別に連絡を行い、より詳しい漏洩内容についても順次案内するとしています。
現時点ではサービスそのものが止まっているわけではありません。
ただし、約660万件という規模に加え、約160万件で本人確認書類まで漏洩しているため、今後どこまで費用や業績、利用者の信頼に影響するのかは引き続き確認する必要があります。
② 個人情報漏洩で株価は1,700円台へ|業績への影響はどこまで?
今回の個人情報漏洩が明らかになってから、パーク24の株価は大きく下落しています。
不正アクセスが最初に公表された9月25日の終値は2,013.5円でした。
その後の株価を見ると、
| 日付 | 終値 |
|---|---|
| 9月25日 | 2,013.5円 |
| 9月28日 | 1,953円 |
| 9月29日 | 1,859円 |
| 9月30日 | 1,864円 |
| 10月1日 | 1,844.5円 |
| 10月2日 | 1,771円 |
| 10月5日 | 1,739.5円 |
9月25日から10月5日までに、
2,013.5円 → 1,739.5円
となり、約13.6%下落しました。
9月29日には出来高も約442万株まで膨らんでいます。
個人情報漏洩の発表時期と株価下落が重なっているため、市場が今回の問題を警戒していることは考えられます。
ただし、株価は個人情報漏洩だけで動くわけではありません。
相場全体の動きや需給なども影響するため、今回の下落すべてを「情報漏洩が原因」と断定するのは避けた方がよいでしょう。
私が以前待っていた1,600~1,700円台まで下落
ここで興味深いのが、前回この記事を作成したときの判断です。
当時の株価は1,900円台でした。
私はその時点で、
「1,600~1,700円台まで下がれば、かなり魅力が増す」
と考えていました。
そして今回、実際に株価は1,700円台まで下がってきました。
通常なら、以前から待っていた買値まで下がったため、購入を検討したくなる場面です。
しかし今回は事情が違います。
株価が下がった理由として大きな悪材料が新たに発生しているため、
「安くなったから買う」
だけでは判断できません。
重要なのは、
今回の個人情報漏洩によって、会社の利益や成長性がどこまで変わるのか
です。
現時点では業績への影響額は分からない
パーク24は9月28日に投資家向けの適時開示を行っています。
ただし、現時点では今回の問題が業績にどの程度影響するのか、具体的な金額までは公表されていません。
今後考えられる負担としては、
- 外部専門機関による調査費用
- システムのセキュリティ強化費用
- 問い合わせ窓口の運営費用
- 会員への追加対応費用
- 再発防止策にかかる費用
などがあります。
さらに、今後の対応内容によっては追加費用が発生する可能性もあります。
ただし、現時点ではこれらがどの程度になるのかは分かりません。
一番警戒したいのは会員離れ
私が金額以上に気になるのは、タイムズカー利用者への影響です。
タイムズカーは、パーク24の成長を支える重要な事業です。
今回漏洩した情報には、住所や電話番号だけでなく、運転免許証画像などの本人確認書類も含まれています。
カーシェアでは利用するために個人情報や運転免許証を登録する必要があります。
そのため、
「今後も安心して個人情報を預けられるのか」
という不安が利用者に広がり、退会や新規入会の減少につながるかどうかが重要になります。
現時点では、タイムズカーのサービスそのものは通常どおり提供されています。
不正アクセスを原因とする個人情報の不正利用も確認されていません。
つまり今の段階では、
大規模な情報漏洩は発生したが、事業そのものが止まったわけではない
という状況です。
今後確認したい3つのポイント
今後の投資判断では、次の3点を確認したいところです。
| 確認項目 | 見たいポイント |
|---|---|
| 会員数 | タイムズカーの会員数が減少しないか |
| 業績 | 調査・補償・セキュリティ対策費用がどこまで膨らむか |
| 会社対応 | 再発防止策と利用者への対応が十分か |
特に重要なのは会員数です。
一時的に費用が発生して利益が減るだけであれば、その影響はいずれ解消する可能性があります。
しかし、今回の問題をきっかけに会員離れが起きれば、カーシェア事業の成長性そのものに影響します。
反対に、
会員数や利用率に大きな変化がなく、損失も一時的な費用にとどまるのであれば、現在の株価下落は長期投資家にとって別の見方もできる
ことになります。
現時点では、まだそこまで判断できる材料はそろっていません。
そのため今回の問題については、株価がどこまで下がったかだけではなく、今後発表される会員数や業績への影響を確認する必要があります。
③ 10月は株主優待の権利月|今から買って何がもらえる?
今回、パーク24に注目したもう一つの理由が株主優待です。
パーク24は2026年10月期から、休止していた株主優待制度を再開しました。
権利確定日は10月31日。
2026年10月31日時点で100株以上を保有している株主が対象になります。
ただし、ここで一つ注意したいことがあります。
「10月に100株買えば、すぐにカーシェアeチケットがもらえる」わけではありません。
今回の株主優待は、
- タイムズカーの入会特典
- カーシェアeチケット
の2種類がありますが、それぞれ条件が違います。
今から100株買ってもらえるのは「入会特典」
まず、2026年10月31日時点で100株以上を保有していれば、タイムズカーの入会特典を受けることができます。
内容は、
入会後3カ月間の月額基本料金が無料
というものです。
通常の月額基本料金は880円なので、
880円 × 3カ月=2,640円相当
の特典になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要株数 | 100株以上 |
| 継続保有条件 | なし |
| 優待内容 | タイムズカー月額基本料金3カ月無料 |
| 通常料金 | 880円/月 |
| 優待価値 | 最大2,640円相当 |
| 対象 | タイムズカーへ新たに入会する株主 |
つまり、これまでパーク24の株を持っていなかった人が今月初めて100株購入しても、この入会特典については対象になります。
一方で、すでにタイムズカーを利用している人にとっては、新規入会特典なので価値はありません。
株主優待の金額だけを見て判断するのではなく、自分が実際に使える特典なのかを確認する必要があります。
カーシェアeチケットは「1年以上保有」が必要
今回の株主優待で、より注目したいのがカーシェアeチケットです。
1枚880円分で、ベーシッククラスなら1時間分の利用料金に相当します。
しかし、こちらには継続保有条件があります。
対象となるのは、
1年以上継続して株式を保有し、2026年10月31日時点で100株以上を保有している株主
です。
そのため、2026年10月に初めて購入した場合、今年のカーシェアeチケットはもらえません。
保有株数と継続保有期間によって、もらえる枚数は次のように変わります。
| 保有株数 | 1年以上3年未満 | 3年以上5年未満 | 5年以上 |
|---|---|---|---|
| 100~299株 | 2枚 | 3枚 | 4枚 |
| 300~499株 | 4枚 | 5枚 | 6枚 |
| 500株以上 | 6枚 | 7枚 | 8枚 |
1枚880円として金額換算すると、
| 保有株数 | 1年以上3年未満 | 3年以上5年未満 | 5年以上 |
|---|---|---|---|
| 100~299株 | 1,760円 | 2,640円 | 3,520円 |
| 300~499株 | 3,520円 | 4,400円 | 5,280円 |
| 500株以上 | 5,280円 | 6,160円 | 7,040円 |
長く保有するほど優待が増える仕組みになっています。
1年以上の判定は株主名簿で確認
「1年以上持っていればよい」というだけではありません。
継続保有期間は、毎年4月30日と10月31日の株主名簿に、同じ株主番号で何回連続して記載されているかによって判定されます。
具体的には、
- 1年以上3年未満:3回以上7回未満
- 3年以上5年未満:7回以上11回未満
- 5年以上:11回以上
となっています。
途中で株主番号が変わると継続保有として判定されない可能性があるため、長期優待を狙う場合には注意が必要です。
現在株価なら100株で約17万4,000円
10月5日の終値1,739.5円で計算すると、
1,739.5円 × 100株=173,950円
100株を購入するには約17万4,000円必要です。
1年以上3年未満の場合、もらえるカーシェアeチケットは1,760円分。
優待だけで計算すると、
1,760円 ÷ 173,950円 × 100=約1.0%
となります。
5年以上保有して4枚受け取れる場合でも3,520円分なので、優待利回りは約2.0%です。
今回の優待は、単純に高い利回りを狙う制度というより、
パーク24の株を長く保有しながら、実際にタイムズカーを利用する人向けの優待
と考えた方が分かりやすそうです。
2027年10月期以降の優待内容はまだ未定
もう一つ注意したいのが、今回の優待制度が今後もまったく同じ内容で続くとは決まっていないことです。
会社は公式サイトで、
2027年10月期以降の株主優待制度については未定
としています。
そのため、
「5年以上保有すれば毎年必ず4枚もらえる」
と現時点で決めつけることはできません。
長期保有優待ではありますが、将来の制度変更については今後のIRを確認する必要があります。
今回の株主優待だけを見ると、今から100株購入する人が2026年に受けられるのは基本的にタイムズカーの入会特典です。
カーシェアeチケットを目的に購入するのであれば、最低でも1年以上保有する前提で考える必要があります。
④ 最新業績|情報漏洩前の本業はどうだった?
ここまで個人情報漏洩について確認してきましたが、今回の問題だけでパーク24への投資判断をするのは早いと思います。
そもそも情報漏洩が発生する前の本業は順調だったのでしょうか。
直近の2026年10月期第3四半期決算を確認します。
第3四半期は増収増益
2026年10月期第3四半期までの累計業績は次のとおりです。
| 項目 | 2026年10月期3Q | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,040億円 | +2.7% |
| 営業利益 | 289億円 | +16.2% |
| 経常利益 | 267億円 | +20.0% |
| 純利益 | 364億円 | +265.1% |
売上高の伸びは2.7%ですが、営業利益は16.2%増、経常利益も20.0%増となっています。
少なくとも今回の個人情報漏洩が発生する前までは、本業が大きく崩れていた会社ではありません。
むしろ利益面では前年同期を上回っています。
ただし、純利益が約3.6倍になっている数字については、そのまま評価しない方がよいでしょう。
純利益265%増には特殊要因がある
純利益は前年同期の約100億円から約364億円へ大幅に増えています。
一見すると非常に好調に見えます。
しかし2026年10月期は、英国事業の再編などに伴い約126億円の特別損失を計上する一方、繰延税金資産の計上などによる法人税等調整額約318億円が発生しています。
その影響で純利益が大きく押し上げられています。
そのため今回は、
純利益+265%
よりも、
営業利益+16.2%、経常利益+20.0%
を見る方が本業の状態を判断しやすいと思います。
国内駐車場事業は堅調
パーク24の柱の一つである国内駐車場事業は堅調です。
第3四半期累計では、
| 国内駐車場事業 | 実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,607億円 | +9.1% |
| 営業利益 | 285億円 | +3.4% |
売上高、営業利益ともに前年同期を上回りました。
タイムズパーキングの規模も拡大しています。
2025年10月期末と比べると、タイムズパーキングの駐車場台数は約69.7万台から約75.0万台へ増加しています。
今回の個人情報漏洩はタイムズカーで起きた問題ですが、パーク24にはカーシェアだけでなく、国内駐車場という大きな収益基盤があります。
これは今回の問題を見るうえで、一つの安心材料です。
タイムズカーも売上・利益は伸びている
では、今回問題が起きたモビリティ事業はどうでしょうか。
第3四半期累計では、
| モビリティ事業 | 実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,033億円 | +12.3% |
| 営業利益 | 104億円 | +14.3% |
売上高・営業利益ともに2桁増となっています。
ここだけを見ると、タイムズカーの成長はまだ続いていると考えられます。
さらに会員数も増えています。
タイムズカー会員数は400万人を突破
2025年10月期末のタイムズカー会員数は約362万人でした。
2026年7月末には約406万人まで増えています。
約9カ月で44万人増え、
前年同期比では約18%増
となりました。
タイムズカー専用車両も約6万3,900台から約6万9,700台へ増加しています。
| 項目 | 2025年10月期末 | 2026年7月末 |
|---|---|---|
| タイムズカー会員数 | 約362万人 | 約406万人 |
| 専用車両数 | 約6万3,900台 | 約6万9,700台 |
| 貸出拠点数 | 約2万6,100カ所 | 約3万500カ所 |
会員数の伸びが車両数の伸びを上回っており、1台当たりの会員数も改善しています。
これはタイムズカーの需要そのものが弱くなっているわけではないことを示しています。
ただし1台当たり利用料金は会社想定を下回る
一方で、決算資料には気になる記載もあります。
会員数は順調に増えていますが、1台当たりの利用料金は会社の想定を下回っています。
つまり、
会員が増える
↓
車両も増える
↓
売上も伸びる
という流れはできていますが、
増えた車両をどれだけ効率よく稼働させ、1台当たりの利益を高められるか
という部分にはまだ課題が残っています。
私はここを確認しておきたいと思います。
タイムズカーは会員数だけ増えればよい事業ではありません。
車両を増やすには購入費や駐車場代、保険、整備などの費用もかかります。
そのため、今後は会員数だけではなく、
1台当たりの利用率や利益が改善しているか
を見る必要があります。
通期も営業増益を予想
会社が現在予想している2026年10月期の通期業績は次のとおりです。
| 項目 | 通期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 4,110億円 | +1.2% |
| 営業利益 | 425億円 | +13.1% |
| 経常利益 | 395億円 | +15.6% |
| 純利益 | 440億円 | +176.4% |
第3四半期決算発表時点では、この業績予想を変更していません。
営業利益425億円、経常利益395億円が達成できれば、利益面では前年を上回ります。
つまり今回の個人情報漏洩が発生する直前までを見る限り、
パーク24の本業そのものは増益基調
でした。
ここは今回の投資判断で重要です。
業績がすでに悪化しているところへ個人情報漏洩が重なったわけではありません。
一方で、今回の情報漏洩による調査費用やセキュリティ対策費用、そしてタイムズカーの会員動向については、この第3四半期決算にはまだ反映されていません。
そのため、
第3四半期まで好調だった=今回の問題は心配しなくてよい
とも言えません。
今後は、これまで伸び続けてきたタイムズカーの会員数や利用状況に変化が出るのか。
ここを確認することが、今回の問題の本当の影響を判断する一つのポイントになりそうです。
⑤ 財務と配当|配当65円へ大幅増配、財務はどう見る?
業績が増益基調で、株主優待も復活したパーク24。
では、長期保有するうえで財務と配当はどうでしょうか。
ここを見ると、
配当はかなり魅力が増した一方、財務については私の基準ではまだ慎重に見たい
というのが現在の評価です。
配当は5円→30円→65円予想へ
まず大きく変わったのが株主還元です。
パーク24はコロナ禍で配当を停止していましたが、その後業績回復に伴って配当を再開しました。
直近の配当推移を見ると、
| 決算期 | 1株配当 |
|---|---|
| 2024年10月期 | 5円 |
| 2025年10月期 | 30円 |
| 2026年10月期予想 | 65円 |
となっています。
2026年10月期は前年30円から65円へ、2倍以上の増配予想です。
現在株価1,739.5円で計算すると、
65円 ÷ 1,739.5円 × 100=約3.7%
予想配当利回りは約3.7%になります。
私が高配当株を見る際の一つの目安としている配当利回り3%以上をクリアしています。
前回この記事を作成したときより株価も下がっているため、配当面での魅力はかなり高くなっています。
会社はDOEを使って株主還元を強化
今回注目したいのは、単に「今年だけ65円に増配する」という話ではありません。
パーク24は株主還元の基本方針として、DOE(株主資本配当率)を重視しています。
会社は、
適正な株主資本を900億円程度
と設定し、それを必要以上に積み上げるのではなく、余剰資金については株主還元を中心に活用する方針を示しています。
2026年10月期は、
- 1株配当65円
- 配当性向46.2%
- DOE11.2%
を計画しています。
さらに将来的には、自社株買いなども含めて株主還元を拡大し、総還元性向で100%近い水準を目指す考えも示しています。
ここは株主にとってかなりプラスです。
業績が安定して推移すれば、
配当だけでなく、今後さらに株主還元が増える可能性がある
ということになります。
一方、自己資本比率は約29%
では財務はどうでしょうか。
パーク24が2026年10月期末に計画している株主資本比率は約29%です。
| 決算期 | 株主資本比率 |
|---|---|
| 2022年10月期 | 17.2% |
| 2023年10月期 | 22.8% |
| 2024年10月期 | 30.1% |
| 2025年10月期 | 29.4% |
| 2026年10月期計画 | 29.0% |
コロナ禍で17%台まで低下していたことを考えると、財務はかなり回復しています。
ただし、私が一般企業を見る際に一つの目安としている、
自己資本比率50%以上
には届きません。
この数字だけを見ると、財務が非常に強い会社とは言いにくいです。
パーク24は負債を使って成長する事業でもある
ただし、自己資本比率29%だけを見て、
「財務が悪いから買えない」
と判断するのも少し違うと思います。
パーク24は、
- 駐車場設備
- カーシェア車両
- 車両拠点の拡大
など、事業を成長させるため継続的に資金を必要とします。
そのため、無借金に近い企業や設備投資の少ない企業と同じ基準だけで比較するのは難しいところがあります。
会社自身も、株主資本を必要以上に積み上げるのではなく、
事業継続に必要な株主資本900億円程度を維持し、それを超える部分は株主還元へ回す
という考えです。
つまり会社側は、自己資本比率を50%や60%まで高めることよりも、
一定の財務安全性を確保しながら資本効率を高める
ことを優先しています。
2028年には350億円の転換社債も残る
一方で、負債面で確認しておきたいものがあります。
2026年4月末時点で、
2028年2月満期のユーロ円建転換社債350億円
が残っています。
会社は今後も資金調達や財務イベントへの対応が必要になる可能性があります。
今回の個人情報漏洩によって新たな費用が発生することも考えると、
配当が増えたから財務面の心配はなくなった
とまでは考えない方がよいでしょう。
私なら「配当は高評価、財務は経過観察」
ここまでを整理すると、
| 項目 | 現在の評価 |
|---|---|
| 予想配当 | 65円 |
| 配当利回り | 約3.7% |
| 配当方針 | DOE重視・還元強化 |
| 株主資本比率 | 約29% |
| 財務 | 改善したが50%基準には届かない |
| 2028年転換社債 | 350億円 |
配当については、以前よりかなり魅力的になりました。
株価が1,700円台まで下がったことで、予想配当利回りも3%を大きく超えています。
一方で財務は、
改善しているが、私が安心できる50%以上という水準ではない
という評価です。
特に今回は個人情報漏洩による追加費用がまだ確定していません。
そのため、
配当65円だけを見て飛びつくのではなく、今回の情報漏洩によって財務や利益にどの程度の影響が出るのか
まで確認したいところです。
ただ、株価1,900円台だった前回と比べれば、
配当利回りという点では明らかに買いやすい水準に近づいている
と感じますね。
⑥ 株価1,700円台は買い場か|PER6倍台でも飛びつかない
ここまで確認して、いよいよ現在の株価をどう見るかです。
2026年10月6日のパーク24の終値は、
1,744円
となりました。
9月25日の2,013.5円から比べると、短期間で約13%下落しています。
私が前回この記事を作成したときは、
「1,600~1,700円台まで下がればかなり魅力が増す」
と考えていました。
現在はまさに、その価格帯まで下がってきています。
では、以前から待っていた買い場が来たのでしょうか。
現在の投資指標を確認
現在の主な指標を整理すると次のようになります。
| 項目 | 現在の水準 |
|---|---|
| 株価 | 1,744円 |
| 100株購入資金 | 約17万4,400円 |
| 予想PER | 約6.8倍 |
| PBR | 約2.5倍 |
| 予想年間配当 | 65円 |
| 予想配当利回り | 約3.7% |
| 株主優待 | あり |
| 自己資本比率 | 30%前後 |
数字だけを見ると、かなり魅力が出てきました。
特に、
PER6倍台
配当利回り3.7%
だけを見ると、私が普段割安株を探す際の基準にもかなり近くなっています。
しかし今回は、PERだけを見て「安い」と判断しない方がよいと思います。
PER6倍台には注意が必要
現在の会社予想EPSは257円台です。
株価1,744円で計算すると、
1,744円 ÷ 約258円=約6.8倍
となります。
私が割安株を見る際の一つの目安はPER10倍前後です。
通常ならPER6倍台まで下がれば、かなり気になります。
しかし、パーク24については少し事情が違います。
先ほど業績のところで確認したように、2026年10月期の純利益には、
繰延税金資産の計上などによる大きな税効果
が含まれています。
そのため、今期だけ純利益が大きく膨らみ、EPSも通常より高くなっています。
つまり現在のPER6.8倍は、
本業の利益だけで見た実力値より低く表示されている可能性が高い
ということです。
ここを見落として、
「PER10倍以下だから割安」
と判断するのは危険です。
配当利回り3.7%は素直に魅力的
一方、配当についてはかなり魅力が増しました。
年間配当予想65円に対して株価1,744円なので、
65円 ÷ 1,744円 ×100=約3.7%
です。
私が高配当株を見る際の一つの目安としている3%をしっかり上回っています。
前回の記事作成時は株価が1,900円台でした。
株価が下がったことで、同じ65円配当でも利回りは上昇しています。
100株なら必要資金は約17万4,400円。
年間配当は、
65円×100株=6,500円
です。
以前より購入しやすくなったことは間違いありません。
1年以上保有すれば総合利回り4%超
さらに1年以上継続保有すれば、100株の場合はカーシェアeチケット2枚、1,760円相当が加わります。
年間配当6,500円と合わせると、
6,500円+1,760円=8,260円
となります。
現在株価1,744円で100株購入した場合、
8,260円 ÷ 174,400円=約4.7%
となり、1年以上保有後の総合利回りは私が目安としている4%を超えてきます。
| 内容 | 100株 |
|---|---|
| 購入資金 | 約17万4,400円 |
| 年間配当 | 6,500円 |
| eチケット | 1,760円相当 |
| 配当+優待 | 8,260円相当 |
| 総合利回り | 約4.7% |
ただし、これは今年10月に初めて購入する人がすぐ受け取れる優待ではありません。
カーシェアeチケットには1年以上の継続保有条件があります。
あくまで長期保有した場合の数字です。
PBRは約2.5倍で「資産割安株」ではない
もう一つ確認しておきたいのがPBRです。
現在のPBRは約2.5倍。
PBR1倍割れのような典型的な資産割安株ではありません。
つまり現在のパーク24は、
PERだけを見るとかなり割安に見える
配当利回りも魅力的
しかしPBRでは割安感はそれほど強くない
という状態です。
さらにPERについては、今期の特殊要因によって低く見えていることにも注意が必要です。
そのため、
「PER6倍だから激安」
とは私は考えません。
それでも1,700円台は以前よりかなり面白い
とはいえ、1,900円台だった前回と比べれば、現在の1,700円台はかなり見方が変わります。
以前より、
- 購入資金が下がった
- 配当利回りが上がった
- 長期保有なら総合利回り4%超
- 本業は増益基調
- タイムズカー会員数も増加
というプラス材料があります。
そして何より、
以前から私自身が待っていた1,600~1,700円台に実際に入ってきた
という点は無視できません。
一方で、以前にはなかった、
約660万件の個人情報漏洩
という大きなリスクが加わりました。
したがって、今回の1,700円台は、
「安くなったからすぐ買う価格」ではなく、「いよいよ本格的に購入を検討する価格」
というのが現時点での見方です。
株価だけを見るなら以前より明らかに魅力があります。
しかし、今回ばかりは価格以上に、
情報漏洩による会員離れや追加費用がどこまで広がるのか
を見極める必要があります。
1,700円台に入ったからこそ、
「怖いから完全に対象外」
でも、
「PER6倍だから即買い」
でもなく、冷静に次の材料を待ちながら購入価格を考えたいところです。
⑦ 今後どこを確認すれば買えるのか|3つのチェックポイント
株価は1,700円台まで下がり、配当利回りも約3.7%。
1年以上保有すれば、株主優待を含めた総合利回りも4%を超えてきます。
価格だけを見ると、前回よりかなり買いやすくなりました。
それでも私が現時点で「すぐ買う」と判断しない理由は、今回の個人情報漏洩の影響がまだ数字に表れていないからです。
今後、特に確認したいのは次の3点です。
① タイムズカーの会員数は減っていないか
最も重要だと思っているのが、タイムズカーの会員数です。
これまでタイムズカーは順調に会員数を増やしてきました。
2026年7月末には約406万人まで増加し、パーク24の成長を支える事業になっています。
しかし今回の情報漏洩が発生したのは9月25日です。
つまり、第3四半期決算で確認した会員数には、今回の問題の影響はまだ含まれていません。
今後の月次情報では、
- 会員数の増加ペースが鈍っていないか
- 退会が増えていないか
- カーシェアの利用状況に変化がないか
を確認したいところです。
個人情報漏洩が発生しても会員数がこれまで通り増え続けるのであれば、事業への長期的な影響は限定的だったと判断しやすくなります。
反対に、会員数が減少したり、新規入会の勢いが明らかに落ちたりするのであれば、株価が下がったからといって簡単には買えません。
② 情報漏洩による追加費用はいくらになるのか
次に確認したいのが、今回の問題にかかる費用です。
現時点では、
- 調査費用
- セキュリティ強化費用
- 問い合わせ対応費用
- 利用者への対応費用
- 再発防止策
などが最終的にどの程度になるのか分かっていません。
約660万件という規模を考えると、一定の費用が発生することは想定しておいた方がよいでしょう。
ただし重要なのは、
一時的な費用で終わるのか、それとも利益を大きく押し下げる規模になるのか
です。
仮に費用が発生しても、タイムズカーの会員数や利用率が維持され、本業が成長を続けるのであれば、長期投資では一時的な悪材料と考えることもできます。
一方で、追加費用が大きく膨らみ、業績予想の下方修正まで出るようであれば見方を変える必要があります。
③ 12月の本決算で会社がどう説明するか
パーク24は10月31日が決算期です。
2026年10月期の本決算発表は12月中旬に予定されています。
今回の情報漏洩は9月末に発生したため、本決算では会社から何らかの説明が出てくる可能性があります。
私が確認したいのは、単純な最終利益だけではありません。
| 確認したいこと | 見るポイント |
|---|---|
| タイムズカー会員数 | 情報漏洩後も増えているか |
| 利用状況 | 1台当たり利用料金が改善しているか |
| 情報漏洩費用 | 利益への影響はいくらか |
| 2027年10月期予想 | 成長を継続できるか |
| 配当 | 65円配当を維持・増額できるか |
| 株主優待 | 2027年10月期以降も継続するか |
特に重要なのは、2027年10月期の業績予想です。
今期は税効果によって純利益が大きく増えているため、現在のPER6倍台だけでは来期の株価水準を判断しにくくなっています。
来期の営業利益やEPSがどの程度になるのか確認できれば、
現在の1,700円台が本当に割安なのか
を、より正確に判断できます。
株価より「悪材料の底」が見えたかを確認したい
今回のように大きな悪材料が出た銘柄では、
「いくらまで下がったら買うか」
だけで判断すると難しい場合があります。
株価が1,700円から1,600円に下がったとしても、会員数が減り続けているのであれば安いとは言えません。
反対に、1,700円台のままでも、
- 会員数への影響がほとんどない
- 情報漏洩費用が限定的
- 本業の増益が続く
- 65円配当を維持
- 株主優待も継続
ということが確認できれば、今より安心して購入を検討できます。
つまり今回のパーク24では、
株価の底を当てることより、悪材料の底が見えたかを確認する方が重要
だと思います。
現在の1,700円台は十分気になる価格です。
だからこそ、ここからさらに安くなるのを待つだけではなく、今後発表される月次情報や12月の本決算を確認しながら、今回の問題が本業へどこまで影響したのかを見極めたいところです。
まとめ|1,700円台は気になるが、私はまだ急いで買わない
今回、パーク24(4666)について、個人情報漏洩から株主優待、業績、財務、現在の株価まで改めて確認しました。
最後に整理すると次のようになります。
| 項目 | 現在の状況 | 私の判断 |
|---|---|---|
| 個人情報漏洩 | 約660万件、約160万件で本人確認書類も対象 | 大きな悪材料 |
| タイムズカー | 会員数は406万人まで増加 | 漏洩後の動向を確認したい |
| 業績 | 第3四半期は増収増益 | 本業は崩れていない |
| 配当 | 年間65円予想 | 高評価 |
| 配当利回り | 約3.7% | 基準クリア |
| 株主優待 | 2026年10月期から再開 | 長期保有向き |
| 100株総合利回り | 1年以上保有で約4.7% | 基準クリア |
| 自己資本比率 | 30%前後 | 私の50%基準では低い |
| PER | 約6倍台 | 特殊要因があり参考程度 |
| 株価 | 1,700円台 | 購入を検討できる水準 |
私の意見
今回の記事を作り直す前、私はパーク24について、
「1,600~1,700円台まで下がればかなり魅力が増す」
と考えていました。
そして実際に株価は1,700円台まで下がりました。
通常であれば、ここはかなり購入したくなる水準です。
年間配当は65円。
配当利回りは約3.7%。
さらに1年以上保有すれば株主優待を含めた総合利回りも約4.7%となり、私が普段目安としている、
配当3%以上、総合利回り4%以上
をどちらもクリアします。
本業についても、第3四半期までは増収増益。
タイムズカーの会員数も400万人を超えています。
ここまでなら、私はかなり前向きに考えます。
しかし、今回は約660万件という大規模な個人情報漏洩が発生しました。
しかも、運転免許証などの本人確認書類まで含まれています。
この影響がまだ業績や会員数に数字として表れていません。
そのため私は、
現在の1,700円台で本格的に買うのは、まだ少し早い
と判断します。
だからといって、パーク24を投資対象から外すわけでもありません。
むしろ今回の下落によって、かなり気になる銘柄になりました。
私なら今後、
1,600円台まで下がれば100株程度の打診買いを検討。
あるいは、
株価が1,700円台のままでも、情報漏洩後の会員数や12月の本決算を確認して影響が限定的と判断できれば購入を検討する。
この2つのパターンで考えます。
特に今回は10月が株主優待の権利月ですが、優待目的だけで急いで買う必要はないと思います。
今から初めて100株購入しても、カーシェアeチケットを受け取るには1年以上の継続保有が必要です。
「10月だから今すぐ買わないと損をする」
という優待ではありません。
だからこそ、私は優待の権利を取りに行くことよりも、
今回の情報漏洩がタイムズカーの成長を止めるのか
を確認する方を優先します。
もし今後も会員数が増え続け、
情報漏洩による費用も限定的で、
営業利益の成長が続き、
65円配当も維持されるのであれば、
現在の1,600~1,700円台は長期投資として面白い価格だったと振り返ることになるかもしれません。
逆に、会員離れや業績下方修正が出るのであれば、1,700円でも安いとは言えません。
今回のパーク24で大切なのは、
「株価がどこまで下がったか」ではなく、「悪材料がどこまで広がるのか」
だと思います。
前回は株価が下がるのを待っていました。
今回は株価だけなら待っていたところまで来ました。
次に待つのは、
今回の情報漏洩が本業へ与える影響が見えること。
そこまで確認できれば、改めて購入を判断したいと思います。
※本記事は2026年10月6日時点で確認できる企業IR、決算資料、株価情報をもとに作成しています。
※株主優待制度、配当、業績予想などは今後変更される可能性があります。実際に投資する際は最新の企業IRをご確認ください。
※本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。












