ソフトバンク(9434)は買い?100株で総合利回り約7.5%、それでも買い増しは待ちたい理由

ソフトバンク(9434)は、配当だけでなく株主優待もあるため、初心者でも買いやすい銘柄のひとつです。
100株を1年以上保有すると、PayPayマネーライト1,000円分がもらえます。
2026年9月14日の終値250.8円で計算すると、100株の購入金額は約25,080円。
年間配当予想880円と株主優待1,000円分を合わせると、総合利回りは約7.5%になります。
ここだけを見ると、
「100株ならかなり魅力的では?」
と思います。
一方で、現在の株価は高値圏にあり、PERやPBRを見ると割安とは言いにくい水準です。
さらに、100株と500株、1,000株では、株主優待を含めた投資効率も大きく変わります。
そこで本記事では、2018年の上場時までさかのぼり、業績・配当・株主優待・財務・成長戦略・現在株価を確認しながら、
「100株なら買ってもいいのか?」
「中長期で保有できる銘柄なのか?」
「私はいくらなら買いたいのか?」
を、投資初心者にも分かりやすく整理します。
① ソフトバンク(9434)はどんな会社?ソフトバンクグループとの違いも確認
ソフトバンク(9434)と聞くと、
「携帯電話の会社」
というイメージを持つ人が多いと思います。
実際、ソフトバンクは「SoftBank」「Y!mobile」などの携帯電話サービスや、「SoftBank 光」などの固定通信サービスを提供しており、現在も通信事業が会社を支える重要な事業です。(softbank.jp)
ただし、現在のソフトバンクは通信だけの会社ではありません。
2026年3月期の売上高は7兆387億円。事業は大きく5つに分かれています。(softbank.jp)
ソフトバンクの5つの主要事業
① コンシューマ事業
携帯電話、SoftBank 光など、個人向けの通信サービスが中心です。
② エンタープライズ事業
企業向けの通信、クラウド、DX、AIなどを提供しています。
③ ディストリビューション事業
法人向けICT機器やソフトウエアなどを取り扱っています。
④ メディア・EC事業
LINE、Yahoo! JAPAN、Yahoo!ショッピングなどを展開するLINEヤフーが中心です。
⑤ ファイナンス事業
PayPayやPayPayカードなど、決済・金融サービスを展開しています。(softbank.jp)
つまり現在のソフトバンクは、
「携帯電話で安定して利益を稼ぎながら、LINE・Yahoo!・PayPay・法人DX・AIへ事業を広げている会社」
と考えると分かりやすいでしょう。
携帯電話サービスは約4,100万ユーザー、Yahoo! JAPANは約8,300万ユーザー、PayPayは約7,300万ユーザー、LINEは約1億ユーザーと、大規模な顧客基盤を持っています。(softbank.jp)
この顧客基盤を通信だけで終わらせず、
通信 → 決済 → EC → 金融 → AI・DX
へつなげていくことが、今後のソフトバンクの成長戦略になります。
「9434」と「9984」は別の会社
初心者の方が特に間違えやすいのが、
ソフトバンク(9434)
と
ソフトバンクグループ(9984)
です。
名前は非常に似ていますが、投資対象としてはかなり違います。
| ソフトバンク | ソフトバンクグループ | |
|---|---|---|
| 証券コード | 9434 | 9984 |
| 主な事業 | 通信・LINE・PayPay・法人DXなど | AI関連企業などへの投資 |
| 会社の性格 | 事業会社 | 戦略的投資持株会社 |
| 利益の特徴 | 通信などから比較的安定した利益 | 投資先の企業価値や株価の影響が大きい |
| 今回分析する銘柄 | こちら | 別銘柄 |
ソフトバンクグループ(9984)は、ArmをはじめAI関連企業などへ世界規模で投資する戦略的投資持株会社です。企業価値を見る際にも、保有株式価値から純有利子負債を差し引いたNAV(純資産価値)が重要な指標になります。(group.softbank)
一方、今回取り上げるソフトバンク(9434)は、実際に携帯電話やLINE、PayPayなどのサービスを提供し、そこから売上や利益を得ている事業会社です。
したがって、
「孫正義氏のAI投資に期待して買う」なら9984。
今回のように、
「配当や株主優待を受け取りながら、通信を中心とした安定収益と今後の成長を期待する」なら9434。
と整理すると分かりやすいでしょう。
では、ソフトバンク(9434)は本当に安定して成長しているのでしょうか。
次は、上場した2018年までさかのぼって、売上高・営業利益・純利益がどのように変化してきたのかを確認します。
② 2018年から業績を確認|売上高は約3.7兆円から7兆円超へ
ソフトバンク(9434)は2018年12月に上場しました。
それでは、上場後の業績は実際にどのように変化してきたのでしょうか。
まず、2019年3月期から2026年3月期までの売上高・営業利益・純利益を確認します。
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益※ |
|---|---|---|---|
| 2019年3月期 | 約3兆7,463億円 | 約7,195億円 | 約4,308億円 |
| 2020年3月期 | 約4兆8,612億円 | 約9,117億円 | 約4,731億円 |
| 2021年3月期 | 約5兆2,055億円 | 約9,708億円 | 約4,913億円 |
| 2022年3月期 | 約5兆6,906億円 | 約9,857億円 | 約5,175億円 |
| 2023年3月期 | 約5兆9,120億円 | 約1兆602億円 | 約5,314億円 |
| 2024年3月期 | 約6兆840億円 | 約8,761億円 | 約4,891億円 |
| 2025年3月期 | 約6兆5,443億円 | 約9,890億円 | 約5,261億円 |
| 2026年3月期 | 約7兆387億円 | 約1兆426億円 | 約5,508億円 |
※純利益は親会社の所有者に帰属する純利益。
2019年3月期の売上高は約3兆7,463億円でした。
それが2026年3月期には、
約7兆387億円
まで拡大しています。
7年間で見ると、売上規模は約1.9倍です。
通信会社というと、
「携帯電話はすでに普及しているので、大きな成長は期待できないのでは?」
と思うかもしれません。
ところが実際には、ソフトバンクは通信以外の事業を取り込みながら会社そのものを大きくしてきました。
2020年に売上が大きく伸びた理由
最初に目立つのが、
2019年3月期 約3.7兆円
↓
2020年3月期 約4.9兆円
という大幅な増収です。
これは携帯電話契約が突然大きく増えたからではありません。
2019年に、現在のLINEヤフーにつながるZホールディングス(当時のヤフー)を連結子会社化したことが大きく影響しています。
2020年3月期には売上高4兆8,612億円、営業利益9,117億円まで拡大しました。
その後も、
2021年にLINEとの経営統合
2022年にはPayPayを連結子会社化
するなど、通信以外の事業を次々とグループに取り込んできました。
つまり、ソフトバンクの売上高が約3.7兆円から7兆円まで増えた背景には、
携帯電話事業そのものの成長だけではなく、M&Aやグループ再編によって事業領域を広げてきたこと
があります。
ここは投資初心者の方にも覚えておいてほしいところです。
単純に、
「売上が2倍近くになったから、既存事業が2倍成長した」
というわけではありません。
一方で、買収した事業をグループの成長につなげ、7兆円規模まで会社を拡大してきたこと自体は評価できると思います。
携帯料金値下げでも利益を維持した
もうひとつ注目したいのが、2021年以降です。
当時、政府の携帯料金引き下げ政策によって、通信会社にはかなり強い逆風がありました。
ソフトバンクも例外ではありません。
2023年3月期には、通信料値下げなどによりコンシューマ事業だけで大幅な減益要因が発生しました。
それでも会社全体では、
法人向けDX
LINE・Yahoo!
PayPay
流通事業
などの成長で補い、売上高は増加を続けています。
2022年3月期には売上高5兆6,906億円、営業利益9,857億円、純利益5,175億円と、当時の過去最高を更新しました。
これは中長期保有を考えるうえで、かなり重要です。
もしソフトバンクが携帯電話だけに依存する会社だったなら、
携帯料金の値下げ=会社全体の利益低下
となっていた可能性があります。
しかし実際には、別の事業を成長させることで影響を吸収してきました。
現在のソフトバンクを「通信会社だけ」と見てはいけない理由が、業績推移にも表れています。
2023年の営業利益1兆円は、そのまま比較しない
ここで注意したい数字があります。
2023年3月期の営業利益は、
1兆602億円
と初めて1兆円を超えています。
これだけを見ると、
「翌2024年3月期は8,761億円だから、大幅減益した」
と見えてしまいます。
しかし2023年3月期には、PayPayを連結子会社化したことに伴い、約2,948億円の再測定益という特殊な利益が含まれていました。
これは毎年繰り返し入ってくる利益ではありません。
そのため、
2023年 1兆602億円
↓
2024年 8,761億円
だけを見て、
「ソフトバンクの本業が急激に悪化した」
と判断するのは適切ではありません。
投資初心者の方が決算を見るときには、
一時的な利益なのか、それとも本業で毎年稼げる利益なのか
を分けて考えることが大切です。
2024年3月期は一時的なPayPayの再測定益がなくなった一方で、会社は実質ベースでは増益だったと説明しています。
2024年を底に利益は再び伸びている
その後の数字を見ると、業績の方向性がより分かりやすくなります。
営業利益は、
2024年3月期 8,761億円
↓
2025年3月期 9,890億円
↓
2026年3月期 1兆426億円
と再び増加しています。
2025年3月期には、売上高6兆5,443億円、営業利益9,890億円となり、会社が2026年3月期に目標としていた売上高6.5兆円を1年前倒しで達成しました。
そして2026年3月期には、
売上高7兆387億円
営業利益1兆426億円
純利益5,508億円
となり、売上高は過去最高。
営業利益についても、PayPay子会社化による一時的な利益が入っていた2023年とは違い、通常の事業活動を中心として1兆円を超える水準まで戻ってきています。
さらに特徴的なのは、2026年3月期にすべての事業セグメントが増収となったことです。
携帯電話だけが会社を引っ張っているわけではなく、
エンタープライズ
ディストリビューション
メディア・EC
ファイナンス
なども成長しています。
業績推移から見えること
2018年の上場以降を振り返ると、ソフトバンクは、
「安定した通信会社」から「通信を土台に複数の成長事業を持つ会社」へ変化してきた
と見ることができます。
売上高は約3.7兆円から7兆円を突破。
純利益も4,000億円台から5,500億円規模まで成長しました。
途中には、
携帯料金値下げ
LINEとの統合
PayPayへの先行投資
生成AIへの投資
など、決して順風満帆だったわけではありません。
それでも利益水準を維持しながら会社規模を拡大してきた点は、中長期投資を考えるうえでプラス材料です。
ただし、ここから同じように売上高が2倍になるとは限りません。
通信市場そのものは成熟しています。
だからこそ今後重要になるのが、
LINEヤフー、PayPay、法人DX、そしてAIが本当に次の利益を生み出せるのか
です。
次は、ソフトバンクが「通信会社の次」に何を成長させようとしているのかを詳しく確認します。
③ 通信だけではない|LINEヤフー・PayPay・法人・AIが次の成長を支える
ソフトバンクを中長期で保有するなら、
「携帯電話で安定して稼げる会社だから大丈夫」
だけでは不十分です。
国内の通信市場はすでに成熟しており、今後さらに大きく成長するには、通信以外の事業を伸ばす必要があります。
そこでソフトバンクが次の成長分野として力を入れているのが、
法人向けDX・クラウド・AI
LINEヤフー
PayPayなどの金融事業
です。
法人事業が次の利益成長をけん引
現在、会社が特に期待しているのがエンタープライズ事業です。
従来の法人向け通信だけではなく、
クラウド
セキュリティ
DX支援
AIサービス
などを企業へ提供しています。
さらに2026年度からは、これまで投資してきたAI計算基盤やAIデータセンターを順次収益化していく計画です。
北海道苫小牧市や大阪府堺市のAIデータセンター、GPUクラウド、ソブリンクラウドなどを展開し、法人向けAIサービス「Crystal intelligence」も収益化していきます。
会社側も、2030年度に向けた利益成長では、
エンタープライズ事業がけん引役になる
と説明しています。
ただし、AI関連事業が本格的に利益へ貢献するのは2027年度以降を想定しています。
つまり、AIはすでに大きな利益を生んでいる事業というより、
「これから本当に収益化できるかを見る段階」
です。
ここは期待だけで評価しすぎないようにしたいところです。
LINEヤフーとPayPayも重要な成長源
ソフトバンクには、通信とはまったく違う巨大な顧客基盤があります。
LINE
Yahoo! JAPAN
PayPay
です。
LINEヤフーを中心とするメディア・EC事業では、広告やEC、各種インターネットサービスを展開しています。
PayPayを中心とするファイナンス事業では、スマートフォン決済だけでなく、
PayPayカード
PayPay銀行
金融サービス
へ事業を広げています。
特にPayPayについて会社は、決済事業が非常に順調で、金融領域にも成長を期待していると説明しています。
ソフトバンクの強みは、
通信契約者にPayPayやYahoo!などを利用してもらい、グループ内でサービスを循環させられること
です。
携帯電話だけで利益を稼ぐのではなく、
通信 → 決済 → EC → 金融
と利用サービスを増やせれば、1人の顧客から得られる収益を大きくできます。
AIへの期待は大きいが、投資負担も見る
AIは今後の成長材料として非常に魅力があります。
一方で、AIデータセンターや計算基盤には巨額の設備投資が必要です。
ソフトバンクは2027年3月期から2029年3月期までの3年間で、主に通信事業などから3.4兆円の営業キャッシュ・フローを創出し、設備投資や配当、AI関連投資などへ振り向ける計画です。
したがって、
「AIをやっているから成長株」
と単純に考えるのではなく、
AIへの投資
↓
サービス開始
↓
売上増加
↓
利益増加
まで本当に進むかを確認する必要があります。
中長期保有するなら、今後の決算で特に見たいのは、
エンタープライズ事業の利益が伸びているか
PayPayの収益性が改善しているか
AI関連事業が実際の利益につながっているか
の3点です。
現在のソフトバンクは、
通信事業で安定して稼ぎながら、LINEヤフー・PayPay・法人DX・AIを次の成長源へ育てている段階
と考えると分かりやすいでしょう。
会社の方向性としては期待できます。
ただし、AIについてはまだ「期待」が先行している部分もあります。
そのため、中長期投資では、
通信の安定性だけではなく、新規事業が本当に利益へ変わっているか
を毎年確認していくことが重要です。
④ 株主優待+配当は魅力的|100株なら総合利回り約7.5%
ソフトバンク(9434)を株主優待目的で見ると、かなり面白い銘柄です。
株主優待は、
100株以上を1年以上継続保有すると、PayPayマネーライト1,000円分
がもらえます。
保有株数によって優待額が増える仕組みではなく、100株でも500株でも1,000株でも一律1,000円分です。
この点が、ソフトバンクを買うときの重要なポイントになります。
100株なら約2万5,000円で優待対象
2026年9月14日の終値は250.8円でした。
100株購入すると、
250.8円×100株=25,080円
です。
約2万5,000円で株主優待の対象になれるため、投資初心者でも比較的買いやすい金額です。
ただし、購入してすぐ優待がもらえるわけではありません。
100株以上を1年以上継続保有することが条件で、同一株主番号で3月末・9月末の株主名簿に継続して記載される必要があります。
そのため、
「9月末直前に買って、すぐ1,000円もらう」
という優待ではありません。
中長期保有を前提にした制度です。
配当利回りだけでも約3.5%
2027年3月期の年間配当予想は、
1株8.8円
です。
100株なら、
年間880円
の配当を受け取れる計算になります。
9月14日の株価250.8円で計算すると、予想配当利回りは約**3.5%**です。
私が普段、高配当株のひとつの目安としている配当利回り3%以上を超えています。
さらにソフトバンクは、2027年3月期から2031年3月期までの中期経営計画で、
利益成長に合わせた継続的な増配を目指す
方針を示しています。
これまでの年間配当を見ると、
2020年3月期 8.5円
2021年3月期 8.6円
2022年3月期 8.6円
2023年3月期 8.6円
2024年3月期 8.6円
2025年3月期 8.6円
2026年3月期 8.6円
2027年3月期 8.8円予想
となっています。
急激に配当を増やす会社ではありませんが、長期間にわたり安定した配当を維持してきたことは、中長期保有ではプラス材料です。
100株なら総合利回り約7.5%
それでは、配当と株主優待を合わせてみます。
100株を250.8円で購入した場合、
| 金額 | |
|---|---|
| 投資金額 | 約25,080円 |
| 年間配当 | 880円 |
| 株主優待 | 1,000円相当 |
| 合計 | 1,880円相当 |
| 総合利回り | 約7.5% |
となります。
優待だけでも約4.0%。
配当約3.5%と合わせると、
総合利回り約7.5%
です。
私が株主優待銘柄を見るときのひとつの目安としている総合利回り4%以上を大きく上回ります。
100株だけを見るなら、かなり魅力があります。
ただし、株数を増やすと優待利回りは急低下する
ここが一番重要です。
ソフトバンクの株主優待は、保有株数を増やしても1,000円のままです。
250.8円で購入した場合を比較すると、
| 保有株数 | 投資金額 | 配当 | 優待 | 総合利回り |
|---|---|---|---|---|
| 100株 | 約25,080円 | 880円 | 1,000円 | 約7.5% |
| 500株 | 約125,400円 | 4,400円 | 1,000円 | 約4.3% |
| 1,000株 | 約250,800円 | 8,800円 | 1,000円 | 約3.9% |
100株では優待利回りだけで約4%あります。
ところが1,000株になると、優待利回りは約**0.4%**まで低下します。
つまり、
株主優待目的なら100株が圧倒的に効率が良い
ということです。
これは初心者の方には特に覚えておいてほしいポイントです。
「100株が魅力的だから1,000株ならもっとお得」
とはなりません。
株主優待を目的に買うなら、
まず100株だけ買う
という考え方が非常に合理的です。
それ以上買うのであれば、優待ではなく、
配当が魅力的か
業績が成長するか
株価が割安か
で判断する必要があります。
100株なら「優待目的」でかなり検討しやすい
今回のソフトバンクについて、株主優待だけを見るなら評価はかなり高いです。
約2万5,000円という比較的少額から始められ、
配当利回り約3.5%
+
PayPayマネーライト1,000円
という組み合わせです。
しかも1年以上保有が必要なので、会社側も短期売買ではなく中長期保有を意識した制度にしています。
したがって、
「まず100株買って、配当と株主優待を受け取りながら長期保有する」
という使い方にはかなり向いている銘柄だと思います。
一方、500株、1,000株と買い増すかどうかは別問題です。
そこを判断するために次は、
自己資本比率16%という財務状況と、高い配当を今後も維持できるのか
を確認していきます。
⑤ 自己資本比率16%でも大丈夫?財務と配当維持力を確認
ソフトバンク(9434)の財務を見ると、最初に気になるのが自己資本比率の低さです。
2026年3月末の総資産は約18.5兆円。
これに対して、親会社の所有者に帰属する持分は約2.96兆円なので、自己資本比率に相当する比率は**約16%**になります。
私が普段、企業の財務を見る際には、
自己資本比率50%以上なら比較的健全
をひとつの目安にしています。
その基準だけで見ると、
16%はかなり低い
という評価になります。
ただし、ソフトバンクの場合は、この数字だけを見て「危険な会社」と判断するのは少し違います。
なぜ自己資本比率が低いのか
2026年3月末の有利子負債は、
流動分 約1.96兆円
非流動分 約4.53兆円
合計すると約6.48兆円あります。
確かに大きな金額です。
一方、ソフトバンクには携帯電話基地局や通信設備への継続的な投資が必要です。
さらに現在は、
LINEヤフー
PayPay
PayPay銀行
AIデータセンター
などもグループに抱えています。
特にPayPay銀行の預金約2.56兆円は、会計上は負債として計上されます。金融事業を持つことで、一般的な製造業などと比べて貸借対照表が大きくなりやすい構造があります。
したがって、
自己資本比率16%=すぐ危ない
とは言えません。
ただし、私の基準からすれば財務を「◎」と評価することもできません。
現時点では、
財務安全性は△。ただし、事業構造を考えると数字ほど悲観する必要はない
くらいの評価が妥当だと思います。
年間約1.4兆円の営業キャッシュ・フローを生み出している
借金が多い会社を見るときに重要なのが、
「実際に本業から現金を稼げているか」
です。
2026年3月期の営業キャッシュ・フローは、
約1兆3,938億円
でした。
前年の約1兆3,679億円から増加しています。
さらに、LINEヤフーやPayPayなどを除いて調整したフリー・キャッシュ・フローも約6,092億円を確保しています。
ここはかなり重要です。
有利子負債は多いものの、
毎年安定して大きなキャッシュを生み出す通信事業
を持っています。
借金が多くても、返済や利払いに必要な現金を安定的に作れる会社と、赤字で現金も生み出せない会社では意味がまったく違います。
ソフトバンクは前者です。
配当性向は約76%と高い
一方で、配当については少し注意が必要です。
2026年3月期の配当性向は75.8%。
2027年3月期予想も**76.2%**です。
つまり、稼いだ純利益の4分の3程度を配当へ回している計算です。
これはかなり高い水準です。
株主から見れば、
「利益をしっかり配当に回してくれる」
というメリットがあります。
一方で会社側から見ると、利益が減少した場合でも現在の配当を維持しようとすると負担が大きくなります。
したがって、
配当利回り3.5%だから永久に安心
とは考えない方がいいでしょう。
ただし会社は、2027年3月期から2031年3月期までの中期経営計画で、利益成長に合わせた継続的な増配を目指す方針を示しています。2027年3月期の年間配当予想も8.6円から8.8円へ増配する予定です。
AI投資と配当を両立できるかが今後のポイント
今後さらに重要になるのがAI関連投資です。
ソフトバンクは2027年3月期から2029年3月期までの3年間で、LINEヤフーやPayPayなどを除いて3.4兆円の営業キャッシュ・フローを創出する計画です。
その資金から、
通信設備投資 約1.5兆円
配当総額 約1.3兆円
戦略的投資枠 約1兆円
などへ振り向ける計画を示しています。
会社自身も財務規律として、調整後ネットレバレッジ・レシオを2倍台半ばに保つ方針です。
つまり今後は、
配当を出しながら、AI投資も行い、借金も増やしすぎない
という難しい経営が求められます。
ここが崩れていないかは毎年確認したいところです。
財務だけを理由に100株を避ける必要はない
ここまでを見ると、ソフトバンクの財務評価は、
自己資本比率 △
有利子負債 △
営業キャッシュ・フロー ◎
配当の安定性 ○
配当性向 △
くらいで考えています。
自己資本比率16%だけを見れば、私なら通常かなり警戒します。
ただしソフトバンクの場合は、本業から年間1兆円を超える営業キャッシュ・フローを継続的に生み出しています。
そのため、
株主優待目的で100株を保有することまで避けるような財務状態ではない
と判断します。
一方で、500株、1,000株と投資金額を増やすのであれば、
高い配当性向と負債の多さを無視してはいけません。
100株なら「優待+配当」の魅力を優先できます。
それ以上買うなら、次に確認する現在の株価が本当に割安なのかが重要になります。
⑥ 現在株価250円台は買い?PER・PBRから割安度を確認
ソフトバンク(9434)の2026年9月14日の終値は、
250.8円
でした。
100株でも約25,000円なので、
「250円ならかなり安い株なのでは?」
と感じるかもしれません。
しかし、株価が250円だから割安というわけではありません。
ソフトバンクは2024年10月に、1株を10株に分ける株式分割を実施しています。
つまり現在の250.8円は、分割前の株価に置き換えると約2,508円に相当します。
会社も、個人投資家が2万円程度から購入できるよう投資単位を引き下げることを、株式分割の目的のひとつとして説明しています。
したがって、
「株価が250円だから安い」
ではなく、会社が稼ぐ利益に対して現在の株価が高いのか安いのかを見る必要があります。
PERは約21倍
2027年3月期の会社予想EPSは、
11.71円
です。
250.8円で計算すると、PERは約21.4倍になります。Yahoo!ファイナンスでも9月14日時点の予想PERは21倍台となっています。
PERとは簡単に言えば、
「会社が1年間に稼ぐ利益の何年分まで株価が買われているか」
を見る指標です。
PER21倍だから極端な割高とは言えません。
一方、通信という成熟した事業を大きな収益源としている会社として見ると、
「明らかに安いから買う」水準でもない
と思います。
2027年3月期の会社予想も、
売上高 +6.6%
営業利益 +5.5%
純利益 +1.7%
です。
もちろん安定成長は期待できますが、純利益が何十%も伸びる典型的な高成長株ではありません。
PER21倍を正当化するには、今後LINEヤフー、PayPay、法人DX、AIなどが実際に利益を伸ばしていくことが重要になります。
PBRは約4.1倍
PBRも約4.1倍あります。
PBRは会社の純資産に対して、株価が何倍まで買われているかを見る指標です。
私が割安株を見る場合、PBR1倍前後や1倍割れはひとつの注目材料になります。
その基準から見ると、
PBR4倍のソフトバンクを「資産面から割安」と評価することはできません。
ただし、ここも単純には判断できません。
ソフトバンクのROEは約19%と高く、自己資本を使って利益を生み出す力があります。PBRが高い背景には、この高い収益性もあります。
したがって、
PBR4倍だから買ってはいけない
ではなく、
すでに高い収益力を株価がある程度評価している
と考える方が適切です。
現在は年初来高値圏
もうひとつ気になるのが株価位置です。
2026年の年初来安値は、
203円
でした。
一方、9月14日には年初来高値となる251.5円まで上昇しています。
250.8円は、6月26日の203円から約24%上昇した水準です。
つまり現在は、
「大きく下落して割安になったところを拾う」
という状況ではありません。
むしろ年初来高値圏です。
ここは中長期で何百株も購入する場合には注意したいところです。
それでも100株なら考え方は少し違う
ただし、ソフトバンクでは100株だけ買う場合は少し話が変わります。
250.8円で100株なら約25,080円。
仮に株価が10%下落したとしても、含み損は約2,500円です。
その一方で、1年以上保有すれば、
年間配当880円
+
株主優待1,000円相当
が期待できます。
そのため、
「完璧な安値まで待たなければ絶対に買えない銘柄」
とは考えていません。
株主優待を取得して長期保有する目的なら、
現在の250円前後で100株だけ購入する
という選択肢は十分ありだと思います。
一方で、
500株
1,000株
さらにそれ以上
と投資金額を増やす場合は別です。
その場合は優待効果が薄くなるため、PER約21倍、PBR約4倍、年初来高値圏という現在の株価を考えると、
私は急いで買い増しません。
ソフトバンクについては、
100株=優待目的なら現在価格でも検討できる
それ以上=株価が下がったところを待ちたい
と分けて考えるのが分かりやすいと思います。
では、現在やや高値圏にあるソフトバンクが、それでも今後利益を伸ばしていけるのでしょうか。
次は、2027年3月期の業績予想と今後の成長計画、同時に注意しておきたいリスクを確認します。
⑦ 今後も成長できる?2027年業績と中長期のリスクを確認
ここまでを見ると、ソフトバンク(9434)は、
通信で安定して稼ぎ、LINEヤフー・PayPay・法人DX・AIへ成長分野を広げている会社
ということが分かりました。
では、この先も本当に成長できるのでしょうか。
まず2027年3月期の会社予想を確認します。
| 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 増減率 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7兆387億円 | 7兆5,000億円 | +6.6% |
| 営業利益 | 1兆426億円 | 1兆1,000億円 | +5.5% |
| 純利益 | 5,508億円 | 5,600億円 | +1.7% |
2027年3月期も増収増益予想です。
しかも会社は、コンシューマ、エンタープライズ、メディア・EC、ファイナンスなど、すべての報告セグメントで営業増益を見込んでいます。
数字だけを見ると、業績は安定しています。
ただし、純利益は**+1.7%**にとどまります。
つまり、
「今すぐ利益が急成長する会社」
という段階ではありません。
本格的な成長は2028年3月期以降を想定
ソフトバンクが特に期待しているのが、法人向けのAI関連ビジネスです。
2027年3月期のエンタープライズ事業の営業利益は、
1,924億円 → 2,300億円
と約20%増を見込んでいます。
会社は、AI関連ビジネスを今後の大きな成長ドライバーとしていますが、本格的な利益貢献は2028年3月期以降を想定しています。
したがって現在は、
AIに期待して株価が上がっている部分はあるが、利益で完全に証明された段階ではない
と考えた方が安全です。
2031年3月期には営業利益1.7兆円を目指す
中期経営計画では、かなり積極的な目標を掲げています。
2031年3月期の目標は、
売上高 9兆円
営業利益 1兆7,000億円
純利益 7,000億円
です。
2027年3月期の営業利益予想1兆1,000億円から考えると、
約6,000億円も利益を増やす計画
です。
その中心になるのが、
エンタープライズ事業
AI関連サービス
PayPay・金融事業
LINEヤフー
です。
特にエンタープライズ事業では、2031年3月期までにクラウド・AI売上とセグメント利益を2026年3月期比で倍増させる目標を掲げています。
これが実現すれば、現在のPER約21倍も将来的には高くなくなる可能性があります。
ただし、注意したいリスクもある
中長期保有で一番避けたいのは、
「会社の計画だけ見て、全部実現する前提で買うこと」
です。
ソフトバンクには、いくつか注意点があります。
まず通信事業です。
NTTドコモ、KDDI、楽天モバイルなどとの競争が続いており、料金競争や顧客獲得競争が激しくなれば、1契約当たりの収益が低下する可能性があります。
会社自身も、価格競争や顧客流出によって収益性が低下する可能性を事業リスクとして挙げています。
次にAI投資です。
AIデータセンターやGPUなどには巨額の資金が必要です。
投資したからといって、必ず期待どおりの利益が得られるとは限りません。
技術の進歩が非常に速いため、
「高額で導入した設備が数年後も競争力を持つか」
というリスクもあります。
さらに金利上昇も注意点です。
ソフトバンクは有利子負債が多く、会社も2027年3月期について、金利上昇による金融費用の増加を織り込んでいます。
そしてもうひとつ初心者に知っておいてほしいのが、
営業利益が増えても、ソフトバンク株主の純利益が同じ割合で増えるとは限らない
ということです。
LINEヤフーやPayPayなどにはソフトバンク以外の株主もいるため、それらの子会社で利益が増えても、すべてがソフトバンク(9434)の株主利益になるわけではありません。
会社も、営業利益と純利益の成長率に差が出る理由として、この非支配株主持分を挙げています。
中長期では期待できるが、成長確認は必要
ここまでをまとめると、
通信事業の安定性 ○
PayPay・LINEヤフーの成長 ○
法人DX・AIの成長余地 ◎
2027年業績 ○
AI投資リスク △
有利子負債・金利リスク △
という評価です。
会社が目指す方向性はかなり魅力的です。
特に、通信だけに依存せずAIや金融へ収益源を広げようとしている点は、中長期保有ではプラス材料です。
一方で、
2031年に営業利益1.7兆円になることを前提に、現在の高値圏で大量に買う
のは少し早いと思います。
現時点では、
100株なら優待・配当を受け取りながら成長を見守る
という保有方法が合っています。
AI事業の利益が実際に伸びてきた段階で、
「さらに買い増す価値がある会社なのか」
を改めて判断する方が安全です。
次は、ここまでの内容を踏まえて、
ソフトバンクはどんな人なら買ってもいいのか。逆に、どんな人は買わない方がいいのか
を整理します。
⑧ ソフトバンクはどんな人なら買ってもいい?逆に買わない方がいい人は?
ここまで確認してきた内容を踏まえると、ソフトバンク(9434)は、
誰にでもおすすめできる銘柄
ではありません。
ただし、目的をはっきりさせれば、かなり使いやすい銘柄です。
特に重要なのは、
「株主優待を目的に100株だけ持つのか」
それとも、
「中長期の主力銘柄として何百株も持つのか」
を分けて考えることです。
100株なら買ってもいい人
まず、ソフトバンクが向いているのは、
少額で株主優待を始めたい人
です。
100株なら約2万5,000円程度で購入でき、1年以上保有すればPayPayマネーライト1,000円分がもらえます。
さらに年間配当予想880円を合わせると、総合利回りは約7.5%。
初めて株主優待銘柄を買う人にとっても、投資金額が比較的小さいため始めやすいと思います。
また、
PayPayを普段から使っている人
にも相性の良い優待です。
QUOカードなどと違い、自分が普段使っている決済サービスで使えるのであれば、優待の実用性も高くなります。
配当を受け取りながら長期保有したい人にも向く
ソフトバンクは配当利回りも約3.5%あります。
そのため、
「株価上昇だけを狙うのではなく、配当を受け取りながら保有したい」
という人にも向いています。
通信事業という安定収益源があり、2027年3月期以降は増配も目指しています。
さらにLINEヤフー、PayPay、法人DX、AIなどの成長余地もあります。
したがって、
安定収益+配当+将来の成長
をバランスよく期待する銘柄としては面白い存在です。
値動きが多少あっても気にしない人
現在の株価は年初来高値圏です。
そのため、購入後に株価が220円、230円程度まで下落する可能性は十分あります。
100株なら10%下落しても含み損は約2,500円です。
したがって、
短期的な値下がりは気にせず、優待と配当を受け取りながら1年以上保有できる人
には向いています。
逆に、
「買った翌日に下がったら不安になる」
という人は、現在の高値圏では無理に買わない方がいいでしょう。
逆に、買わない方がいい人
まず、
「今すぐ大きく値上がりする株」を探している人
にはあまり向きません。
ソフトバンクは安定性の高い会社ですが、2027年3月期の純利益予想は前年比+1.7%です。
典型的な急成長株ではありません。
AIなどの成長材料はありますが、本格的な利益貢献はこれからです。
そのため、
短期間で株価2倍を狙うような銘柄ではない
と考えた方がよいでしょう。
財務健全性を最優先する人にも向かない
自己資本比率は約16%です。
本業のキャッシュ創出力は非常に高いものの、私が普段ひとつの目安としている自己資本比率50%以上と比べると、財務面では大きく下回ります。
有利子負債も大きく、AI関連投資にも多額の資金を使う予定です。
したがって、
「自己資本比率50%以上で、借金が少ない会社だけを買いたい」
という人には向きません。
ソフトバンクは、
財務の強さではなく、安定したキャッシュ創出力を評価する銘柄
です。
優待目的で500株・1,000株買うのは効率が悪い
ここは特に注意したいところです。
ソフトバンクの株主優待は、
100株でも1,000株でもPayPayマネーライト1,000円
です。
そのため、
100株では総合利回り約7.5%ですが、
500株では約4.3%
1,000株では約3.9%
まで低下します。
したがって、
株主優待が魅力的だから500株、1,000株買う
という考え方はおすすめしません。
100株を超えて保有する場合は、
優待ではなく、
配当・業績成長・株価水準
を見て判断するべきです。
初心者ならまず100株で十分
今回のソフトバンクについては、
初心者なら最初は100株で十分
だと思います。
約2万5,000円なら投資金額も大きくなく、
配当を受け取りながら、
PayPayの株主優待も楽しめます。
そのうえで、
業績が順調に伸びる
AI事業が実際に利益を生み始める
株価が大きく下落する
といったタイミングで、
「もう少し買い増すか」
を考えればよいでしょう。
最初から500株、1,000株買う必要はありません。
ソフトバンクは、
株主優待目的なら100株で完成度が高い銘柄
です。
あとは、
現在の250円台で100株買うのか、それとも少し下がるまで待つのか。
最後に、私なら実際に何株をいくらで買うのかをまとめます。
⑨ まとめ|私なら何株をいくらで買う?最終評価
ここまでソフトバンク(9434)について、2018年の上場時までさかのぼり、業績・成長事業・株主優待・配当・財務・現在株価まで確認してきました。
最終的な私の結論は、
株主優待目的なら、現在の250円前後でも100株は買ってもいい。
ただし、
中長期投資として500株、1,000株と一気に買うなら、今は待ちたい。
です。
100株なら現在価格でも買っていい
2026年9月14日の終値250.8円なら、100株の投資金額は約25,080円。
1年以上継続保有すると、
年間配当880円
PayPayマネーライト1,000円分
が期待できます。
合計すると年間1,880円相当となり、総合利回りは約7.5%です。
投資金額が約2万5,000円と比較的小さいことを考えると、
「株主優待を楽しみながら長期保有する最初の100株」
としては、かなり完成度の高い銘柄だと思います。
現在株価が年初来高値圏だからといって、100株まで無理に安値を待つ必要はないと考えています。
仮に株価が10%下落しても、100株なら含み損は約2,500円程度です。
配当と優待を受け取りながら保有する前提なら、十分受け入れられる範囲だと思います。
ただし、最初から500株・1,000株は買わない
一方で、株数を増やすと話が変わります。
ソフトバンクの株主優待は、
100株でも1,000株でも1,000円相当
です。
そのため、100株では約7.5%ある総合利回りも、
500株では約4.3%
1,000株では約3.9%
まで低下します。
つまり、
100株までは「株主優待銘柄」
ですが、
100株を超えた分は「普通の高配当・成長株投資」
として考える必要があります。
現在はPER約21倍、PBR約4倍。
さらに株価は年初来高値圏です。
業績は良いものの、
「割安だから何株でも買える」
という水準ではありません。
私なら最初は100株だけにします。
私ならこの価格帯で考える
現在の250円前後から株価が下がった場合、私は次のように考えます。
| 株価 | 私の判断 |
|---|---|
| 250円前後 | 優待目的の100株なら買ってもいい |
| 240円前後 | 100株保有なら買い増しを少し検討 |
| 220~230円 | 業績に問題がなければ追加購入を検討 |
| 200円前後 | 業績・配当方針が変わっていなければかなり魅力的 |
特に220円まで下がると、年間配当8.8円だけでも配当利回りは約4%。
100株なら株主優待を合わせた総合利回りは約8.5%まで上がります。
200円なら総合利回りは約9.4%です。
この水準まで下がっても、
通信事業が安定している
配当方針が維持されている
AIやPayPayなどの成長戦略が崩れていない
のであれば、私は追加購入をかなり前向きに考えます。
ただし、
「株価が下がったから買う」
のではありません。
「株価は下がったが、会社の価値は大きく変わっていないから買う」
ことが重要です。
中長期保有には向いている
ソフトバンクは、中長期保有という点では比較的相性の良い銘柄だと思います。
通信事業から安定した利益とキャッシュ・フローを得ながら、
LINEヤフー
PayPay
法人DX
AI
という成長分野も持っています。
さらに今後は、利益成長に合わせた増配も目指しています。
一方で、
自己資本比率約16%
配当性向約76%
大規模なAI投資
有利子負債の多さ
という注意点もあります。
したがって、
「絶対に安心して放置できる株」
という評価ではありません。
配当と優待を受け取りながら、毎年の決算で利益・キャッシュフロー・AI投資の成果を確認していく銘柄です。
私の最終評価
今回の評価をまとめると、
| 評価項目 | 評価 |
|---|---|
| 通信事業の安定性 | ◎ |
| 業績 | ○~◎ |
| 中長期の成長性 | ○~◎ |
| 株主優待 | ◎ |
| 100株の投資効率 | ◎ |
| 配当利回り | ○ |
| 配当の安定性 | ○ |
| 財務 | △ |
| AIの成長期待 | ○~◎ |
| 現在株価の割安感 | △ |
| 中長期保有 | ○~◎ |
私が最も評価しているのは、
約2万5,000円で100株の優待権利を取得できること
です。
株主優待1,000円だけでなく、年間配当880円も期待でき、100株なら総合利回り約7.5%。
この条件なら、
「まず100株だけ持っておく」
という判断は十分ありだと思います。
ただし、ソフトバンクという会社そのものを高く評価しているからといって、
現在の高値圏で500株、1,000株まで一気に買う必要はありません。
私なら、
まず100株。
そして株価が220~230円程度まで下がり、その時点でも業績や配当方針に問題がなければ追加購入を検討します。
ソフトバンクは、
「今は買ってはいけない銘柄」ではありません。
むしろ、
「100株なら今でも買いやすい。ただし、買い増しは価格を待ちたい銘柄」
というのが今回の結論です。
株式投資では、
良い会社かどうか
だけでなく、
何株を、いくらで買うのか
まで考えることが大切です。
ソフトバンクの場合、その違いが特に分かりやすい銘柄だと思います。
※本記事は2026年9月15日時点の情報をもとに作成しています。株価、業績予想、配当、株主優待制度は今後変更される可能性があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。






