2026年9月25日にJPXの適時開示情報(TDnet)で発表された株主優待関連情報を確認しました。

本日確認できたのは6社です。

企業コード発表内容
Aiロボティクス247A9月末株主優待品の内容決定
ウインテスト6721株主優待制度を再導入
まんだらけ2652優待拡充・新優待追加
TKP3479優待対象施設の一部変更
ZUU4387株主優待制度を廃止
Orchestra Holdings6533優待拡充+増配+記念優待

今回は単に「何がもらえるのか」だけではなく、各社の最新決算や財務状況も確認し、株主優待をきっかけに購入を検討してもよい会社なのかまで見ていきます。

特に株式投資を始めたばかりの方は、

「優待利回りが高いから買う」

ではなく、

その会社が利益を出しているのか、財務に問題はないのか、優待を継続できる会社なのか

まで確認することが大切です。


Aiロボティクス(247A)|約13,000円相当の「Yunth」商品を贈呈

9月末の株主優待品が決定

Aiロボティクスは、2026年9月30日を基準日とする株主優待品を発表しました。

100株以上を対象に、自社スキンケアブランド「Yunth」の6商品、合計13,090円相当が贈呈されます。

内容は、生VC美白美容液3,960円、VAリンクルアイセラム4,950円、生VCリップ美容液1,650円に加え、3種類のシートマスクです。

9月25日終値は1,010円なので、100株なら約10万1,000円。

今回1回分の優待だけでも、商品販売価格ベースでは投資金額の約13%に相当します。

かなり目を引く内容です。

今から買っても9月優待はもらえない

ここは特に注意が必要です。

今回の2026年9月優待は、

2026年3月31日と2026年9月30日の両方で100株以上保有

していることが条件です。

つまり、今回のIRを見てから購入しても、2026年9月分の優待対象にはなりません。

「13,090円ももらえるなら今すぐ買おう」

と考えないようにしたいところです。

業績は急成長だが直近1Qは赤字

Aiロボティクスは「Yunth」「Brighte」など美容・化粧品ブランドを、AIを活用したマーケティングによって成長させている企業です。

2026年3月期は、

売上高293億5,900万円(前年比106.7%増)
営業利益38億200万円(53.3%増)

と非常に高い成長を記録しました。

2027年3月期会社計画も売上高580億円、営業利益87億5,000万円と大幅な成長を見込んでいます。

一方、2027年3月期第1四半期は売上高110億7,500万円に対して営業損失5億3,100万円となりました。

成長力は非常に高い一方、まだ業績の振れも大きい企業と考えた方がよいでしょう。


ウインテスト(6721)|株主優待を再導入

2,000株以上で「Body Beat」を半額購入

ウインテストは、一度休止していた株主優待制度を再導入します。

2026年12月末時点で2,000株以上を保有する株主を対象に、自社のIoTヘルスケア便座マット「Body Beat」を定価の半額で購入できる優待です。

初回となる2026年12月末は継続保有条件なしですが、2回目以降は1年以上の継続保有が必要になります。

9月25日終値74円で計算すると、2,000株には約14万8,000円必要です。

ただし、商品が無料でもらえるわけではありません。

「購入価格が50%になる優待」

という点は間違えないようにしましょう。

業績はかなり厳しい

2026年12月期中間期は、

売上高1億7,500万円
営業損失3億9,300万円
最終損失4億円超

となっています。

さらに決算資料では、継続企業の前提に重要な疑義がある状態も示されています。

2025年12月期にも営業損失12億1,800万円を計上しており、現在は安定して利益を出している会社ではありません。

株主優待が再導入されたことだけを理由に購入するには、かなり注意が必要な銘柄です。


まんだらけ(2652)|優待券を拡充、真贋鑑定無料サービスも追加

大口株主向け優待を拡充

まんだらけは、株主優待券の一部を増額します。

変更されるのは1年未満保有の株主で、

5,000株以上25,000株未満
7,500円 → 10,000円

25,000株以上
10,000円 → 30,000円

へ増額されます。

100株、500株、2,500株の区分や、1年以上保有した場合の優待金額は変更ありません。

30,000株以上には真贋鑑定サービス

さらに9月末時点で30,000株以上保有する株主には、通常5万円+消費税の真贋鑑定サービスを年間1回無料で利用できる新しい優待が追加されます。

非常に「まんだらけらしい」優待ですが、9月25日終値420円で30,000株なら約1,260万円必要です。

一般的な個人投資家というより、大口株主向けの制度と考えてよさそうです。

業績はかなり好調

一方、業績は今回の6社の中でも注目できます。

2026年9月期第3四半期累計は、

売上高127億300万円(前年同期比12.3%増)
営業利益18億9,000万円(41.6%増)
純利益12億4,200万円(52.9%増)

と大幅な増収増益です。

純資産128億8,400万円に対して総資産201億8,800万円なので、単純計算した自己資本比率も60%を超えます。

このブログで財務健全性の目安としている自己資本比率50%以上もクリアしています。

さらに9月25日時点ではPER約9.8倍、PBR約1.05倍でした。

ただし配当利回りは低く、高配当株として買う銘柄ではありません。


TKP(3479)|株主優待の対象施設を一部変更

「ちゃんこ九重」でも優待券が使える

TKPの今回の変更は、優待金額そのものの変更ではありません。

「和食処 伊勢」が「ちゃんこ九重」へ業態変更されますが、株主優待券は引き続き利用できます。

一方、「SHONIN PARK SHOP」は「ガチャPARK別府店」へ変更され、株主優待対象施設から外れます。

100株で年間1万円分の施設利用券

TKPの株主優待は100株から利用できます。

100株以上500株未満では、1,000円券10枚、合計1万円分です。

9月25日終値1,884円なら100株で約18万8,400円。

優待券を額面通り利用できる人なら、優待だけで約5%相当になります。

ただしホテルや施設を実際に利用しない人にとっては、1万円を現金と同じ価値として考えることはできません。

本業は大幅な増収増益

TKPの2027年2月期第1四半期は、

売上高346億900万円(41.5%増)
営業利益25億5,300万円(41.8%増)
経常利益23億6,600万円(42.7%増)

と大幅な増収増益となっています。

2026年2月期通期でも売上高1,143億円、営業利益103億円まで拡大しています。

一方で、2026年2月期末の純資産573億円に対し総資産は1,708億円で、自己資本比率50%以上という私たちの基準から見ると財務面は強いとは言えません。

また現時点では配当もありません。

そのため、TKPは業績成長と株主優待をどう評価するかがポイントになります。


ZUU(4387)|株主優待制度を廃止

2026年3月末を最後に終了

ZUUは「ZUU・プレミアム優待倶楽部」を廃止します。

2026年3月31日を基準日として付与された株主優待ポイントが最後となり、2027年3月末の株主優待は実施されません。

会社は、公平な利益還元、業績、優待制度の維持費用などを総合的に検討した結果と説明しています。

未使用ポイントについては、2026年12月中旬から2027年3月31日まで交換期間が設けられる予定です。

業績は黒字転換したが、まだ確認が必要

2026年3月期は売上高26億2,200万円、営業損失3億4,500万円、最終損失3億9,800万円と赤字でした。

一方、2027年3月期第1四半期は、

売上高8億700万円(41.8%増)
営業利益7,800万円
経常利益2億200万円

と黒字転換しています。

改善傾向は見られますが、1四半期だけで業績回復が定着したと判断するにはまだ早い段階です。

9月25日時点では配当もなく、PERは約289倍、PBR約2.7倍でした。

株主優待を目的に購入する理由は、今回の廃止によってなくなりました。


Orchestra Holdings(6533)|今回もっとも注目したい優待拡充+増配

200株なら保有期間に関係なく15,000円分

Orchestra Holdingsは今回、従来の株主優待制度を大きく拡充しました。

これまでは、

200株以上+1年以上継続保有

が条件でした。

変更後は200株以上であれば、

1年未満:デジタルギフト 15,000円分
1年以上:デジタルギフト 16,500円分

となります。

長期保有株主の優待も1,500円増額されました。

2026年限定でさらに10,000円

さらに上場10周年記念優待として、2026年12月末に200株以上を保有していれば、

10,000円分のデジタルギフト

が追加されます。

9月25日終値1,228円なら200株で約24万5,600円です。

2026年12月については1年未満でも、

通常優待15,000円
+記念優待10,000円

で25,000円分。

これだけで投資額の約10%に相当します。

ただし記念優待10,000円は今回限りなので、通常の優待利回りと一緒に考えないよう注意が必要です。

さらに年間配当30円→50円へ増配

今回さらに重要なのが配当です。

2026年12月期の年間配当予想を、

30円 → 50円

へ20円増額しました。

しかも従来30円のうち5円は上場10周年記念配当でしたが、今回の50円はすべて普通配当です。

会社は累進配当を基本方針としており、普通配当を25円から50円へ倍増させた形になります。

200株なら年間配当は1万円。

9月25日終値で計算すると配当利回りは約4.1%になります。

通常優待15,000円と合わせると、1年未満でも年間25,000円相当。

単純計算では**配当+通常優待で約10%**となります。

業績も悪くない

2026年12月期上期は、

売上収益77億9,800万円(前年同期並み)
営業利益8億7,300万円(26.7%増)
純利益5億1,500万円(36.6%増)

となっています。

売上はほぼ横ばいですが、利益率が改善し、大幅な増益となっています。

通期会社予想は売上高175億円、営業利益16億円、純利益9億6,000万円です。

PERも9月25日時点で約12倍、PBR約1.7倍と、極端に割高な水準ではありません。

ただし9月25日の株価には今回のIRが反映されていない

ここは非常に重要です。

今回の優待拡充と増配の発表は9月25日18時15分。

東京市場が終了した後です。

つまり1,228円という9月25日終値は、

今回の大幅な株主還元拡充が発表される前の株価

です。

次の取引日に株価が大きく変動すれば、先ほど計算した利回りも当然変わります。

「総合利回り10%だから月曜日に何円でも買う」

という考え方は避け、実際の株価を確認してから再計算する必要があります。


まとめ|9月25日はOrchestra Holdingsが際立つ一方、優待だけで買ってはいけない銘柄も

9月25日は6社から株主優待関連のIRが発表されました。

今回の内容と業績まで確認すると、それぞれかなり性格が異なります。

企業優待の変更私の判断
Orchestra Holdings(6533)大幅拡充+記念優待+増配買い候補。ただし次営業日の株価を確認
まんだらけ(2652)拡充+真贋鑑定優待100株なら検討候補
TKP(3479)対象施設変更実際に優待を使える人なら候補
Aiロボティクス(247A)約13,090円の商品決定魅力的だが、優待目的だけなら様子見
ウインテスト(6721)優待再導入現時点では見送り
ZUU(4387)優待廃止優待目的なら対象外

 

私の意見

今回、一番気になったのはOrchestra Holdingsです。

200株で通常優待15,000円、1年以上なら16,500円、2026年限定でさらに10,000円。加えて年間配当を30円から50円へ引き上げました。

しかも業績も赤字企業ではなく、上期営業利益は26.7%増えています。

この条件だけを見ると、今回の6社では最も調べてみたい銘柄です。

ただし、IR発表が9月25日18時15分なので、1,228円という株価で買えることを前提にしてはいけません。

次の取引日の株価を確認し、その株価で配当+優待利回りをもう一度計算してから判断する。

これが重要だと思います。

次に気になるのがまんだらけです。

今回の拡充は大口株主向けが中心なので、今回の優待変更だけで魅力が急上昇したわけではありません。

しかし本業を見ると、第3四半期まで営業利益41.6%増、純利益52.9%増。自己資本比率も60%を超え、PERも10倍前後です。

配当は少ないものの、業績・財務・株価指標という会社そのものを見ると、100株程度から検討する価値はあると思います。

TKPは業績が強い一方、無配で財務も私が基準としている自己資本比率50%には届きません。

そのため、ホテルなどを実際に使い年間1万円分の優待を消化できる人と、使わない人では評価が大きく変わります。

Aiロボティクスは、約10万円の投資額に対して13,090円相当の商品という非常に目立つ優待です。

ただし、私は優待利回りの高さだけを理由に飛びつく銘柄ではないと思います。

急成長企業である一方、直近第1四半期は営業赤字です。また今回9月分は3月末から保有していた株主が対象なので、今から購入しても今回の優待はもらえません。

次の決算を確認しながら判断したいところです。

一方、ウインテストについてはかなり厳しく見ます。

赤字が続き、継続企業の前提にも重要な疑義があります。その状態で「2,000株買えば商品を半額で買える」という優待だけを理由に購入するのは、投資初心者にはおすすめしにくいです。

ZUUについても、優待が廃止される以上、少なくとも「株主優待銘柄」として購入する理由はなくなりました。

今回の6社を見るだけでも、

優待が豪華=良い株

ではないことがよく分かります。

優待内容を確認したら、次に見るのは、

業績・財務・配当・必要投資額、そして現在の株価。

この順番で確認していくと、「優待につられて高値で買ってしまった」という失敗を減らしやすくなります。

今後も、その日に発表された株主優待情報を確認し、「何が変わったのか」「どこに注意したいのか」まで分かるように整理していきます。

※本記事は2026年9月25日に公表された各社IR資料をもとに作成しています。株主優待制度は今後変更される可能性がありますので、実際に投資する際は最新の企業IRをご確認ください。

※本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ABOUT ME
マッスルトレーダーベイマックス
プライム企業で34年勤務(設備系管理職) 筋トレをこよなく愛するサラリーマン 2010年から株式投資を開始し、配当と株主優待を中心に多数保有 年間1000万円の配当収入を目標に、仕事と投資の両立を実践中 元現場管理のリアルな視点で、投資にも「地に足の着いた考え方」を持ち込みたいと考えています 。 保有資格 FP3級