株用語

海外投資家が重視する指標【ROE】個人投資家も参考にしたいひとつ

投資家から集めたお金をどれくらい効率よく運用しているかを表す指標がROE

これは日本株売買の60%を占める海外投資家が好む指標のひとつであることをみなさんはご存知ですか?

これらの原理、指標の目安などを理解して将来の有望株を探す手がかりとして欲しい

最後にこのROEを参考にした「今後の成長が気になる銘柄」を紹介したいと思います

 

Contents

ROEとは

株主資本利益率(Return On Equity)といいます

これは、

「企業が株主から集めた資本により、どれくらい効率よく運用して利益を上げているか?」といえます

 

算出方法

ROE=純利益÷株主資本

これでは数字が大きくなり計算がしにくい、または間違いやすいため

 

1株あたりの利益(EPS)÷1株あたりの純資産(BPS)

こちらの方がオススメです

 

例)EPS=50円 BPS=500円

50円÷500円=0.1→10%

 

目安と注意点

これは一般的に10%が「優良企業」と言われています

※最低7%は欲しいですね

 

しかしこの「10%」だけに頼ってはいけません

それは「株主資本でいくら儲かっているか」なんです

実際には銀行などから借り入れた資本(他人資本)を含めた総資本で運営は行います。従って自己資本が多いROEが効率の良い運営と言えることはしっかりとここで覚えてください

 

例)

A社 純利益1億円 株主資本10億円 他人資本40億円

B社 純利益1億円 株主資本25億円 他人資本25億円

 

A社 1億円÷10億円=10%

B社 1億円÷25億円=4%

 

このように同じ総資本50億円で同じ利益を上げても、ROEは異なります

利益は初めに、借りたところへ元金および利息の返済を先に済ませる。次に株主へ還元といった流れになると思います。

従って業績が悪くなると、減配→株価下落なんて流れになりやすくなるから財務のいい企業を選びたいですね

 

 

業績から成長度合いを考える

株式投資は企業の将来を予想して投資をします

その将来が今後も安泰、いや拡販することができる!

そう予想することが出来たのなら、ROEは現在と変わらずいやそれ以上に運用ができると想像できますよね?

従って利益が積み上がり資産効率もよくなることから、配当は増配→株価上昇なんて考えることが出来るんじゃないでしょうか?

そんな考え方を紹介したいと思います

 

例)セブ602社の各指標

株価に変動なし、配当以外は純資産とした場合

2017年度株価 1000円

EPS 100円

BPS 1000円

PER 10%(株価÷EPS 1000円÷100円)

PBR 1%(株価÷BPS 1000円÷1000円)

配当性向 50%

ROE 10%(EPS÷BPS×100)

 

上記指標の場合、一株当たりの配当は50円(配当性向が50% EPS100円×0.5より)

従って50円は純資産となり1000円+50円=1050円

PBRは0.95倍(割安となる)

 

安泰・拡販すると考えられるのですから、ROEは最低10%

すると次年度のEPSを予想すると

0.1%=EPS÷1050

EPS=1050×0.1=105円

2018年度の配当は50%に充たる52,5円が予想できます

同じように計算して配当を予想すると

2019年 55,1円

2020年 57,88円

2021年 60,75円

 

これが数年続くと買った時より、EPS・BPS共に良くなるため割安株へと成長する企業と判断できるのではないでしょうか?

そんなお宝銘柄を探し当てた時が株式投資の醍醐味なんでしょうね

さて今回は、ROEから私の気になる銘柄を紹介したいと思います

 

 

ブロードリーフ

自動車アフターマーケットを中心に幅広い業種・業界の現場を支援するソフトウエア・ITソリューション&各種サービスを提供する会社です

2018年4月21日現在

株価 521円

配当 11円(利回り 2.11%)

PER 24.23倍

PBR 2.34倍

以上から判断すると割安株とは言えませんね

 

しかし財務はいい!

自己資本比率 70.3%

利益剰余金 8,009百万円

有利子負債 1,106百万円

 

そして気になるROE9.9%

 

じゃあなぜROEからこの企業が気になるのかといえば

2018年3月16日に発売された「会社四季報」、次にFISCOの企業調査レポートの説明で、ROEは中長期的に12%へと引き上げ目標と記載されています

これをふまえ業績・予想を確認すると

 

 

2019年度には売上1.22倍、経常利益1.29倍を予想(2017年度比)

事業内容は主にソフトウエアを売っており、高シェアを占めています

ソフトは開発すると原価はかからないため、ROEを上げることもできるんでしょう

従って目標を上げることが出来るんでしょうね

そんな気になるブロードリーフには株主優待がありもらえるものは

100株でクオカード3000円分、自社サイト買い物券2000円分がもらえます

※4月1日に株式分割(1対2)を実施したため、改悪の恐れあり

しかし前回分割時は分割後であってもこの内容でした

気になるブロードリーフの詳細を詳しく書きました

 

 

まとめ

 

ROEとは、投資家から集めたお金をどれくらい効率よく運用しているかを表すもの

これは海外投資家が注目しているため、高ROE・株主比率に外国勢が多く締めていれば株価は上昇しやすいか?

 

注意点は、借り入れが多くなると高ROEになるところであるため、財務状況も併せて確認をすること

目安は10%(8%は欲しい ウォーレン・バフェット氏は15%と言っている)

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