株主優待廃止・改悪は避けたいリスクのひとつ
しかしそれには必ず予兆あり!
その確認をするところや、判断方法をある銘柄で例に作成しました。
私はこれらをしっかり活用したため、この銘柄の減配と廃止を事前に見抜き、資産を減らさずにすみました。
これらを惜しみなく大公開
ここへたどりついてもらえたあなたや、個人投資家がこんな銘柄をつかんで大切な資産を減らしてほしくない思いを込めて作りました。
Contents
業績
会社四季報により2015年度分から売上高や経常利益などを確認すると
売上高が2016年を最高に横ばい
2020年度の決算では純利益がマイナスとなってしまった。
しかしそこだけを注目するのではなく、2019年度も2018年度と比較して経常利益が約半分へ減少、一株益が半分になっていることからここ数年、商売がうまくいっていないことが推測されます。
続いてキャッシュフロー推移
本業を表す営業キャッシュフローが2016年を最高に下落
2019年度はナント50%も減少しました!
しかし、投資キャッシュフローは相変わらず130億円程度出て行っています。
従って、儲けを表すフリーキャッシュフロー(営業CFー投資CF)がマイナスへと転落
これでは手元にお金が残っておらず儲かっていないことが推測できます。
財務
続いて推移
年度 | 自己資本比率 | 利益剰余金 | 有利子負債 |
---|---|---|---|
2016 | 36.0% | 36,172 | 27,480 |
2018 | 42.0% | 46,793 | 22,963 |
2020 | 37.2% | 48,596 | 45,518 |
会社の金庫と言われる自己資本比率は30%台をキープしているが、有利子負債が2018年と比較2倍増になっていることを考慮したらいいとはいえない。
株主優待のコスト
最新の有価証券報告書から個人の株主数を確認すると40,505人
このすべての人が100株権利で株主優待を取得したと仮定
(保有株数および年数によりさらに多くもらえますが、最低限として算出)
株主優待内容 クオカード1000円分
1000円×40,505人=4050万円
また1000円分のクオカード発行手数料は1枚40円と言われているため、(実際には交渉してこれ以下になっていると思うが)
40円×40,505人=162万円
合計 4050万円+162万円=4212万円
こうして確認すると、結構な費用がかかっていたんですね!
会社四季報から確認
2020年6月発行分の詳細を確認すると
「無配」も、といった厳しいコメント予想あり
その他、記入機関から150億円借入や、設備投資を大幅抑制などもうたわれている。
設備投資を抑えるのであれば、株主優待コストの4200万円を抑えにかかるのは自然の流れのように受け取れますね。
まとめ
1.業績は「売上高」は横ばいだが、儲けを表す「経常利益」は減少。詳細は2019年に前年比2割減、2020年度に至っては50%以上減少となってしまった。
2.財務は自己資本比率が30%台につき、いいとは言えない状況
3.2020年8月5日に「無配」を発表されたことにより、相当厳しい状況であることが推測される。
4.株主優待は約4万人に実施しており、そのコストは約4200万円もかかっている
5.会社四季報の最新版(6月分)のコメントを確認すると、「無配」や設備投資を大幅抑制など厳しい評価になっている。
これらを確認して少し先の未来を予想したら、株主優待の廃止が発表されるかもしれない?といった予想はできたかもしれませんね。