個人投資家のみにある非課税制度「NISA」
これって得なの?
損することもあるんじゃない?
そんなメリット・デメリットからNISA口座の内容など、これを読んで上手く付き合って欲しい
Contents
NISAとは
「少額投資非課税制度」のことで株式投資や投資信託で得た、配当金(インカムゲイン)や売却益(キャピタルゲイン)にかかる税金がすべて非課税になる制度です。
通常、株式や投資信託で得た売却益や配当には20.315%の税金がかかるものが、すべて非課税となりすべてが自分の手元に入るありがた~~い制度なんですね
※株式取引にかかる税金の内訳
所得税(15%)+復興特別所得税(所得税の2.1%)+住民税(5%)
=20.315%の税率になります
言葉の由来
イギリスで同じような制度ISA「Investment(投資)Saving(貯蓄)Accounts(口座)」がありそれのNippon版です
それぞれの頭文字を取ってNISAと呼ばれるようになりました
制度導入の目的
日本人の金融資産はほとんどが預貯金であり、銀行に眠ってしまっているんですよ
その眠ったお金を個人にも企業へ投資してもらうことにより経済を活性化させたい
いわゆる「貯蓄から投資へ」をお国が推進したくて、儲けたお金は非課税にしたと言われています
さらにもうひとつ、
2013年末までは譲渡益や配当にかかる税金の税率は10%
それを2014年から税率を20%へ変更を予定していました
すると、最後の駆け込みで大きく売り込まれると「株価暴落」が予想されたため、今回の制度を設けたともいわれています
ルール
投資対象は株式と投資信託のみ
FXや債券などの投資は対象とならない
参考までにISAは預貯金や公社債も対象になります
投資資金 1年間(1~12月の権利月最終日)最大120万円
口座資格者 日本に住んでいる20歳以上(学生でもok)
保有期間 最大5年間
口座 1人1つしか持てない(ただし、翌年に別会社への変更は可能)
実施期間2014年~2023年(終了は2027年)
120万円一括購入ではなく分割購入も可能
※10万円購入、翌月60万円購入、さらに翌月50万円購入 合計120万円など
取引にあたって気を付けなければいけないこと!
銀行は投資信託のみ
投資信託と株式両方を取引するなら証券口座で開設しないといけない
配当金の受け取り方法は開設した口座で「株式数比例配分方式」を選択
※これを選択しなければ非課税になりません
使わなかった非課税枠を翌年への持ち越しはできない
買付金額は1年間に120万円まで、売却額は120万円を超えても問題なし
1年以内に同じ銘柄を買って売った場合でも投資枠は戻りません
※買付金額が最大120万円です
すでに保有している銘柄をNISA口座へ移管することはできない
口座を変更するとロールオーバー(5年経過後、新しい投資枠にNISA口座へ移管すること)ができない
最長5年が経過したその後
2023年までであれば、保有していた株式などを再度120万円までなら次のNISA口座へ移管可能
※120万円を超えたものは売却するか、特定口座などへ移管しないといけない
特定口座または一般口座へ移管
このどちらかを選択することになります
メリット
配当金や売却益がすべて非課税となる
売買手数料が無料(のところが多い)
デメリット
NISA口座と特定口座や一般口座との損益通算はできない
確定申告による損失の繰り越し(3年間)ができない
信用取引の代用有価証券にできない
購入した時の株価以下で特定口座などへ移管した場合、その時の株価で再計算されるため、再度株価が上昇したら売却益となり課税対象となってしまう
口座の作り方
証券会社で通常口座と同時に開設、または銀行で作ることができます
上記でも記載しましたが、銀行では投資信託のみ
株式投資も考えているのなら証券会社の口座開設は必須です!
SBI証券
ここは口座開設から維持費用すべて無料なので持っているだけならお金は0円
しかもNISA口座での株式取引手数料はすべて無料となっています
有効な使い方
短期売買ではなく、長期で成長株の大きなキャピタルゲインを狙っている人
配当と売却益のダブル取りが狙えますね
成長株を安価な時に買うことができればいいのですが、その判断がつかない人は【割安株の見つけ方とは】をご覧ください
株主優待狙いで長期保有しようとする人
売るつもりがないのですから、少しでも多く配当をもらいましょうよ!
株主優待のもらい方や権利はどうなってるの??などわからず困った方には【株主優待で株式投資を始めたい人へ】おすすめな得するもらい方やメリット、制度の内容まで一度見るとわかるように解説をご覧ください
まとめ
いいことばかりじゃないこの制度、損もあることをしっかりと認識しましょう
対象は株式と投資信託の2つ(預貯金や公社債は不可)
開設できる口座は1人1つ(1年経過すると変更は可能)
1年間で買付できる金額は最大120万円
期限は2023年まで
メリットは利益がすべて非課税となる
デメリットは特定口座などと損益通算や損失の繰り越しができない
以上により私が思うこの口座を利用するのが向いているであろうと思われる人は、株主優待目的などの長期保有者が望ましいと思います