株主優待が欲しくてある銘柄を買っても、株価が下落して資産が減っては本末転倒
しかし未来の株価推移は誰にもわからないため、いつ買えばいいかわからない
従っていつまで経ってもあの銘柄が買えない!なんて人には必見
美味しく株主優待をGETできる方法があるんです
それが
クロス取引
つなぎ売り
なんて言われています。
ただしこれをわからずやってしまうと、お高い株主優待品に大変身してしまうこともあり
そんな失敗を出さないよう、これを読んだあなたが理解できるように作った1ページ
これからの優待ライフの参考としてもらいたい
Contents
クロス取引・つなぎ売りとは
①ある銘柄の「買い」と「売り」を同時に同数量発注して約定させる。
(同価格の「買いポジション」と「売りポジション」を保有するため、価格差がなく出費は売買手数料等で済みます)
②そのまま権利付最終日を超える。
③権利落ち日に両方のポジションを解消させる。
(これは「現渡」といった作業を行います)
以上となりますが、これではわかりませんよね?
それでは具体的に例を見てみましょう。
A社 100株 カタログギフト
権利付最終日 10月25日
権利落ち日 10月26日
①A社銘柄の「現物買い 100株」および「信用新規売り 100株」を成行で市場が始まるまでに注文。市場が始まると同価格で「現物買い」と「信用新規売り」のポジションがとれます。とれたらそのまま権利付最終日である10月25日の市場が終わるまでポジションを保有しましょう。
②株式売買は毎日15時で終了。25日の19時ころから翌日の権利落ち日である8時ころまでに「現渡」を行えば無事、クロス取引が完了。
これでカタログギフトがゲット!そして売買で使用したお金は2営業日以降に出金することが可能になります(売り分の配当が1次的に拘束されますが翌年の1月に返金されます)
しかしこのクロス取引には注意点がいっぱいあり!
間違った手順で行えば、1万円など高額な出費となる可能性があるため、下記の注意点をしっかり読んで欲しい。
注意点(取引する前にここを読んで仕組みを理解して欲しい)

・信用取引口座が必要。
・タダ取りなんて言われるがそれは不可、手数料など必要です
・株主優待権利取得に必要な費用は株価の2倍以上用意するのがベター。
・新規売りには「制度信用」と「一般信用」の2つあり!これを間違わないで。
信用取引口座を開設しましょう
現物を買うことはできますが、ないものをいきなり売ることはできませんよね?
そこで証券会社などから株券を借りて売る、いわゆる「空売り」をするのですが、これは信用取引のみで可能な売買
従って、信用取引口座を必ず開設してください。
私の過去の記事で、信用取引は破産するから絶対にしないで!
とはいいましたが、クロス取引のみを行うのであれば大丈夫、安心してください。
タダ取りは不可、必要な費用は?
クロス取引を0円で行うことは通常であれば不可能(GMOの手数料キャッシュバックなどがあれば別ですが)
ここで必要な経費は下記になります。
・現物買い手数料
・信用売り手数料
・賃株料
ここでピンとこないのは賃株料ではないでしょうか?
これは株券を借りた利息であり、1日ごとに発生(証券会社ごとに異なります)
信用取引の賃株料(金利)や日数計算の算出方法
この賃株料の算出方法は例題をもとに説明します
例) 株価40万円 年率3.9%
40万円×0.039÷365=42.7円/日
以上により、1日あたり42.7円になることはわかりましたね?
※株価は毎日変動するため、42.7円が固定ではなく変動することは気をつけてください
次は日数、これは営業日以外の土日祝日も含まれます。
①月曜日に約定、翌日の火曜日に受渡(返却)した場合(祝日なしと仮定)
受渡は2営業日後の水曜日、そして翌日の木曜日に返却するため2日間。
②水曜日約定、翌日の木曜日に受渡(返却)した場合(祝日なしと仮定)
受渡は2営業日後の金曜日、そして翌週の月曜日に返却するため土日を含んでしまい4日間となってしまいます。
③当日中に「買い」を行った後「売り」をした場合は1日間となります。(木・金除く)

1日ずれただけで、賃株料が2倍変わるのはビックリ!
そして10日間もあれば、売買手数料を合わせて1000円超となるため、1日でも遅くクロス取引をいれたいのはわかってもらえましたか?
いやぁ~、こんな計算イチイチやってられへんわ!って人には自動計算をシミュレーションしてくれるページもあります
それがこちら
ここへ、計算条件の下にある「銘柄」へ4桁のコードと必要株数を入力。
次に約定日(あなたがクロス取引を成立させようと思っている日)を入力。
最後に「再計算」をクリック。
※権利落ち日は「再計算」クリック後に自動で入力されています。
すると証券会社ごとに、売買手数料や賃株料などの合計費用が表示されます。
これでいつクロス取引を入れた時の合計費用と株主優待価値が比較できるため、損失を出さずに済むのかわかりますよね?
株主優待権利取得に必要な費用は株価の2倍以上用意する
現物買い・・・成り行き買いで買付ができる株価の上限が必要
信用売り・・・株価の1/3必要
現物買いの注文は、その日の終値の株価で注文を出すことが出来ません。
成行は買付ができる上限金額が必要となることを覚えていてください!
参考までに日本マクドナルド(2702)株価5240円の場合
現物買い・・・62.4万円(6240円×100株)
信用売り・・・5240円×0.33×100株=172920円
62.4万円+17.3万円=79.7万円
株価によって上限金額は異なりますが、まずはこれくらいが必要
そして株価は変動します。保証金維持率が100%未満では強制決済となりポジションが解消されるため、10%は多く持ちたい
以上を考慮すると、株価の2倍が必要なことはわかってもらえますよね?
制度信用取引はリスクあり!一般信用取引を超おすすめ
2種類の内容を超簡単に説明
制度信用取引・・・証券会社を通して、証券金融会社から資金または株券を借りて行う売買
一般信用取引・・・証券会社が持っている資金または株券を借りて行う売買
これを見れば、直接証券会社とやりとりするのかどうか?と思いますがちょっと待ってください
実は利息がすごく異なります
一般信用取引は証券会社が保有している株券に利息を付けて、なくなれば「在庫なし」となり以後「空売り」ができません。
また利息は株価50万円であれば、50円/100株/日が目安となります。
これに対して制度信用取引は必ず「空売り」ができますが、その株券がなければ大株主等どこかから調達しなければならず、その費用が高額となってしまいます。
これが「逆日歩」と呼ばれ、1株で50円、いや100円となり、100株であれば5000~10000円となってしまうんですよね。
以上により、空売りは一般信用取引で行うことを強くオススメします!
しかししかし、同じことを考えてクロス取引をする人はたくさんいます。
こうなると早い者勝ちであることはわかって欲しい。
一般信用で空売りができる銘柄は、証券会社によりますが権利付最終日から数えて14日前、そして時間は19時に受付が開始されます。
14日前であれば利息をその分払うため、いつクロス取引をいれるのか?これが安価に株主優待の権利を取る醍醐味でもありますね 笑
以上でクロス取引の概要は理解いただけたと思います。
しかし、一般使用取引は証券会社が株券を持っていなければ「空売り」をすることができません。
従って、空売りができるかどうか?在庫確認方法を証券会社別に記載しました。
クロス取引可能な銘柄の在庫確認方法
SBI証券の場合
ログイン後、
国内株式→株主優待をクリックすると下記の画面が表示されます。

画面中央下部へ「株主優待検索はこちら」が表示されるたものをクリックすれば
次の画面が表示されます。

多数の銘柄が一覧となって表示されます。
その中で「売建受注枠確認はこちら」と出てきますが、どれでも構いません。
いずれかひとつをクリックしてください。
※私の場合は、極洋(1301)を選択

私は1月権利を確認したかったため、「1月」を選択しました。
すると1月権利の在庫最新情報一覧が表示されます。

1月は全部で13銘柄、その詳細が表示されましたね。
参考までに、
◎余裕あり 空売り可能
▲残りわずか 空売り可能ですが、早い者勝ち
×受付不可 空売りはできません
GMOクリック証券の場合
ログイン後、
①メニューバーの「株式」をクリック
すると下記の画面が表示されます。

②「一般売」をクリック

上記の画面が表示されます。
現在、在庫があるものを表示させたい場合
・「今月の優待銘柄」をクリック
当月の空売りができる銘柄すべてを確認したい場合
・優待権利確定月(私は1月を選択しました)にチェック
・売建受注枠の「余裕あり」「残りわずか」「受付不可」すべてにチェック
以上をチェック後、「検索」をクリック

すると空売りができる銘柄の一覧が表示されます。
※この画面は1月に空売りができる全銘柄を表示しています。
参考までに、
〇 在庫あり 空売り可能
× 在庫なし 空売り不可
楽天証券の場合

ログイン後、
①国内株式
②信用取引情報
③一般信用売建銘柄
上記を順番にクリック

上記の画面が表示されたら「14日」をクリック

楽天証券の在庫確認方法は「売建可能数量」に現在の在庫株数が表示されます。
・株数が表示されている場合 空売り可能
・0株の場合、空売り不可
まとめ

株主優待品を少額でGETするために注意するのはこの3つ
・信用取引口座を開設する。
・株主優待権利取得には、株価の2倍以上のお金を用意する。
・「空売り」は逆日歩の心配がない、一般信用取引で行いましょう
また、クロス取引で株主優待をタダ取りなんて言われているがそれは不可能であり、売買手数料と賃株料は必要!
売買手数料は変わりませんがその賃株料を少しでも抑えるには、各証券会社の在庫状況を確認してたくさんあると判断できたのなら、少しでも遅らせるのがいいでしょう。
以上により、ローリスクで必要最低限の費用で株主優待ライフを楽しんでもらえればと思います。